結菜と空が手を繋いで夕暮れの街へ消えていくのを、学校の昇降口で見送った。
二人の姿が見えなくなった瞬間、私は「ふぅ……」と大きなため息をついた。
ローファーのつま先で、意味もなく地面をコツコツと叩く。「相変わらずあの二人は、見てるこっちが恥ずかしくなるな」
隣でカバンを肩にかけた雷が、いつもの低い声で呟く。
私はスマホの画面を見るフリをしながら、チラリと雷の横顔を盗み見た。
高校のブレザーを着た雷は、中学の時よりなんだか急に背が高く見える。
……だめだ。
さっき教室で、クラスの女子たちに『連絡先教えて!』って黄色い声で囲まれていた雷の姿が、どうしても頭から離れない。
「……雷さ、高校入ってさっそくモテモテだね」
努めて明るく、冗談っぽく言ってみた。
だけど、言葉の端々にどうしてもトゲが混ざっちゃう。「は? 何が」
「何が、じゃないよ。クラスの女子たち、みんな雷のこと格好いいって言ってたもん。そのうち、結菜たちみたいに彼女作って、私を置いて先に帰っちゃうんでしょ」
口から出た自分の言葉に、自分で胸の奥がチクッと痛む。
何言ってるんだろ、私。
私は二人の『プロガード』で、雷とはただの幼馴染なのに。「……バカか。俺がそんなことするわけねーだろ」
「分かんないじゃん! 希星高校の女子、みんな可愛いし!」
二人の姿が見えなくなった瞬間、私は「ふぅ……」と大きなため息をついた。
ローファーのつま先で、意味もなく地面をコツコツと叩く。「相変わらずあの二人は、見てるこっちが恥ずかしくなるな」
隣でカバンを肩にかけた雷が、いつもの低い声で呟く。
私はスマホの画面を見るフリをしながら、チラリと雷の横顔を盗み見た。
高校のブレザーを着た雷は、中学の時よりなんだか急に背が高く見える。
……だめだ。
さっき教室で、クラスの女子たちに『連絡先教えて!』って黄色い声で囲まれていた雷の姿が、どうしても頭から離れない。
「……雷さ、高校入ってさっそくモテモテだね」
努めて明るく、冗談っぽく言ってみた。
だけど、言葉の端々にどうしてもトゲが混ざっちゃう。「は? 何が」
「何が、じゃないよ。クラスの女子たち、みんな雷のこと格好いいって言ってたもん。そのうち、結菜たちみたいに彼女作って、私を置いて先に帰っちゃうんでしょ」
口から出た自分の言葉に、自分で胸の奥がチクッと痛む。
何言ってるんだろ、私。
私は二人の『プロガード』で、雷とはただの幼馴染なのに。「……バカか。俺がそんなことするわけねーだろ」
「分かんないじゃん! 希星高校の女子、みんな可愛いし!」



