結婚したくないはずの俺様社長に、成婚を強行されました

「はい、やきもちです。こんな気持ちになったのは初めてでした」

 透子が照れると思ったのだろう。真剣なトーンで返されて迅はピクリと身を固まらせた。

「……無自覚かもしれないが、急にそんな嬉しいことを言われたら、俺はみっともなく浮かれるぞ」

「嬉しいんですか?」

 思わず聞き返すと、肩に彼の腕が回りグッと引き寄せられる。

「ああ。嫉妬されて嬉しいって思うなんて俺も初めてだ。それに、俺がこうしたいのも透子だけだ」

 頬を大きな手で包まれ、彼の真剣な眼差に見下ろされる。そのまま彼が覆いかぶさり、ふたりの唇が柔らかく重った。

 唇へのキスはあのパーティの夜以来だった。しかし、彼の唇はあのときより熱く、そして甘く感じた。

 柔らかい唇は何度も透子を求め、一度離れそうになっても、足りないと言わんばかりに追いかけてくる。

「ふっ……ん」

 恥ずかしさで頭がおかしくなりそうだ。それでも、透子は必死に彼に応えようとする。

「口、開けるか」

 言われた通りに唇を緩めると、その隙間から湿った舌先が差し入れられた。

「んん……」