迅が帰国するのは明日の昼過ぎだ。それまでに、きちんと心の準備をしておかなければならない。
(……迅さん、体調崩したりしてないかな)
数日会っていないだけなのに、こんなにも顔を見たくなるなんて。けれど、なぜそうなるか理解できている透子は、もう自分の気持ちに戸惑うことはなかった。
カフェを出た透子は、エレベーターでオフィスのある階に戻る。
すると、受付にいる同僚が来客に対して、困惑した表情を浮かべている。
(あれ、なにかあったのかな?)
近づいてくる透子に気づくと、彼女はさっと顔色を変える。同時に背を向けていた来客が、こちらを振り向いた。
その人物を認識した透子の足がピタリと止まる。
「あなたは……」
「ああ、やっと会えましたね、持田さん。三度目の正直だ」
パッと顔を明るくしたのは石井。かつて、透子が担当していた女性と成婚退会したものの、自らの借金がきっかけで破局した男性だ。
「今まで私を訪ねてきたのは、あなただったんですか」
石井は他の結婚相談所で活動していたから、マリアージュ・アクシアのスタッフが彼の顔を知らなくても不思議ではない。
(……迅さん、体調崩したりしてないかな)
数日会っていないだけなのに、こんなにも顔を見たくなるなんて。けれど、なぜそうなるか理解できている透子は、もう自分の気持ちに戸惑うことはなかった。
カフェを出た透子は、エレベーターでオフィスのある階に戻る。
すると、受付にいる同僚が来客に対して、困惑した表情を浮かべている。
(あれ、なにかあったのかな?)
近づいてくる透子に気づくと、彼女はさっと顔色を変える。同時に背を向けていた来客が、こちらを振り向いた。
その人物を認識した透子の足がピタリと止まる。
「あなたは……」
「ああ、やっと会えましたね、持田さん。三度目の正直だ」
パッと顔を明るくしたのは石井。かつて、透子が担当していた女性と成婚退会したものの、自らの借金がきっかけで破局した男性だ。
「今まで私を訪ねてきたのは、あなただったんですか」
石井は他の結婚相談所で活動していたから、マリアージュ・アクシアのスタッフが彼の顔を知らなくても不思議ではない。



