19時。誰もいないオフィスで、今日何度目かわからないため息をついていたことに気づき、透子は慌てて背筋を伸ばしてパソコンへ向き直った。
仕事で行き詰まっているわけではない。むしろ業務は好調だった。
香織は、お見合いで意気投合した男性と最近真剣交際へステップアップしたし、他の担当会員たちも順調に活動を続けている。
問題なのは、透子自身のことだった。
パーティの翌日、急遽シンガポールへの出張が入った迅は、まともに話もできないままマンションを出て行ってしまった。
それから三日。出張先からでも、迅は定期的にメッセージを送ってくれるし、透子もそれに返している。しかし、どれも当たり障りのない内容ばかりだった。
(急に出ていくなんて言わなければよかった)
亜里沙の言葉が作り話の可能性もある。まず迅に本当なのか確認して、これからどうするべきか話し合うべきではなかったのか。
恋心を自覚した途端、感情が一気に溢れてしまった。焦って、判断力を失い自分でも制御できなくなった。
きっと迅からすれば、意味がわからなかっただろう。
(でも、なんでキスなんて……)
仕事で行き詰まっているわけではない。むしろ業務は好調だった。
香織は、お見合いで意気投合した男性と最近真剣交際へステップアップしたし、他の担当会員たちも順調に活動を続けている。
問題なのは、透子自身のことだった。
パーティの翌日、急遽シンガポールへの出張が入った迅は、まともに話もできないままマンションを出て行ってしまった。
それから三日。出張先からでも、迅は定期的にメッセージを送ってくれるし、透子もそれに返している。しかし、どれも当たり障りのない内容ばかりだった。
(急に出ていくなんて言わなければよかった)
亜里沙の言葉が作り話の可能性もある。まず迅に本当なのか確認して、これからどうするべきか話し合うべきではなかったのか。
恋心を自覚した途端、感情が一気に溢れてしまった。焦って、判断力を失い自分でも制御できなくなった。
きっと迅からすれば、意味がわからなかっただろう。
(でも、なんでキスなんて……)



