もし、あの話が本当で、迅が亜里沙を思い続けていたのだとしたら、自分は身を引くべきなのかもしれない。
(身を引く? 違う。そもそも、私は偽物の婚約者でしかない)
亜里沙の言う通りだ。家柄も、教育も、収入も、社会的立場も。そして華やかな美貌までも。どれを取っても、迅の隣に立つなら亜里沙の方が釣り合いが取れているし、周囲も納得する。メリットだって大きい。
もし自分が迅のカウンセラーだったら迷わず亜里沙を勧める。
なのに、強く願ってしまった。迅から離れたくないと。
立場もわきまえず、どうしてあんなにも必死に、彼の隣にいていい理由を探してしまったのか。
(……私、迅さんを、好きになっちゃったんだ)
その答えにたどり着いた瞬間、胸の奥がきつく締め付けられた。
彼に触れられるたび鼓動が速くなるのは、男性に慣れていないからではない。好きな人だからだ。
仕事に誇りを持ち、常に前を向いている彼。
自信家で強引なのに、ときおりどうしようもなく優しくて甘い。
迅と一緒にいると安心する。笑ってくれるだけで、胸の奥が温かくなる。もっと一緒にいたい。自分だけを見てほしい。
(身を引く? 違う。そもそも、私は偽物の婚約者でしかない)
亜里沙の言う通りだ。家柄も、教育も、収入も、社会的立場も。そして華やかな美貌までも。どれを取っても、迅の隣に立つなら亜里沙の方が釣り合いが取れているし、周囲も納得する。メリットだって大きい。
もし自分が迅のカウンセラーだったら迷わず亜里沙を勧める。
なのに、強く願ってしまった。迅から離れたくないと。
立場もわきまえず、どうしてあんなにも必死に、彼の隣にいていい理由を探してしまったのか。
(……私、迅さんを、好きになっちゃったんだ)
その答えにたどり着いた瞬間、胸の奥がきつく締め付けられた。
彼に触れられるたび鼓動が速くなるのは、男性に慣れていないからではない。好きな人だからだ。
仕事に誇りを持ち、常に前を向いている彼。
自信家で強引なのに、ときおりどうしようもなく優しくて甘い。
迅と一緒にいると安心する。笑ってくれるだけで、胸の奥が温かくなる。もっと一緒にいたい。自分だけを見てほしい。



