透子は持参したショッパーバッグを詩乃に差し出した。誕生日プレゼントとして選んだのは、海外有名メーカーの紅茶の茶葉のセットだった。小さなブリザーブドフラワーボックスも添えている。
「まぁ、嬉しいわ! ありがとう。センスがいいわね。透子さんも紅茶が好きなの?」
受け取った詩乃は中身を見て目尻を下げる。
「はい、コーヒーより紅茶が好きです」
「だったら、今度ここに飲みにいらっしゃい。私が美味しくいれてあげる。そうだわ。珍しい茶葉を扱ってるティールームが松濤にあるから、今度、ご一緒しましょう。あそこはスコーンも美味しいのよ。気に入ってもらえると思うわ」
「あ、あの……」
笑顔でグイグイと迫ってくる詩乃の勢いに、透子は軽く背を反らす。
「母さん、透子が困ってる」
そこまで黙って見守っていた迅が、ため息を交じりに詩乃を止める。すると詩乃は初めて息子に視線を向けた。
「だって、やっとあなたが結婚する気になってくれたんだもの。嬉しくてしょうがないのよ。しかもこんなに素敵なお嬢さん――逃がせないわ」
「まぁ、嬉しいわ! ありがとう。センスがいいわね。透子さんも紅茶が好きなの?」
受け取った詩乃は中身を見て目尻を下げる。
「はい、コーヒーより紅茶が好きです」
「だったら、今度ここに飲みにいらっしゃい。私が美味しくいれてあげる。そうだわ。珍しい茶葉を扱ってるティールームが松濤にあるから、今度、ご一緒しましょう。あそこはスコーンも美味しいのよ。気に入ってもらえると思うわ」
「あ、あの……」
笑顔でグイグイと迫ってくる詩乃の勢いに、透子は軽く背を反らす。
「母さん、透子が困ってる」
そこまで黙って見守っていた迅が、ため息を交じりに詩乃を止める。すると詩乃は初めて息子に視線を向けた。
「だって、やっとあなたが結婚する気になってくれたんだもの。嬉しくてしょうがないのよ。しかもこんなに素敵なお嬢さん――逃がせないわ」



