結婚したくないはずの俺様社長に、成婚を強行されました

 ふたりで後片づけを終え、透子が食後のコーヒーを淹れようとしていると、リビングのソファに座っていた迅がこちらへ軽く手招きした。

「透子、これを君に」

「私に?」

 不思議に思いながら見ると、彼の隣には大きな黒いショッパーバッグが置いてあった。

 見覚えのあるロゴに、透子は目を瞬かせた。

「これって……もしかして、ルネリアですか?」

 慌てて中を覗き込み、思わず声を上げる。

 そこには高級感のある箱がいくつも丁寧に収められていた。

「ああ。今発売されているアイテムは、ほとんど入っている」
 迅は慣れた手つきでローテーブルにアイテムを並べていく。

 化粧水や美容液などのスキンケアから、ファンデーション、アイシャドー、リップに至るまで、LUNÉRIAのアイテムがほぼフルラインで揃っていた。

 憧れていたアイテムがずらりと並ぶ光景はまるでデパートのコスメカウンターのようで、透子の胸は思わず高鳴る。