エリートではありません、非エリートです!!(誇) ~無能な落ちこぼれの私が、なぜかエリート男子集団に気に入られちゃいました!?~

こんなに面白そうなものを持っている緩さんはやっぱり読書家なんだなあと再認識した。

誰が書いたんだろう⋯⋯ん?

著者の欄を見てみると、そこには見知った名前があった。



「どうしたの、小鈴」

「この本、詠月(えいづき)先生の本ですかっ⋯⋯!?」


「そーだよ。僕が勝手に詠月楓琳(えいづきふうりん)の隠れた名作って思ってるやつ。

⋯⋯この前、詠月楓琳の本読んでたし、好きなのかなって」



覚えててくれたんだ⋯⋯!

詠月楓琳先生は、私が今までたくさんの本を読んできた中でいちばんと言ってもいいほどの文才だ。

文章を読んでいるだけでそのときの情景描写が頭に浮かび上がるし、登場人物の心情が読者にまでしっかりと伝わってくる。

青春小説や感動系をよく書いていて、愛読させてもらっているんだ。



「うん! 大好きなんですっ」

「⋯⋯っ、そう」



⋯⋯?
緩さん、顔逸らしちゃった⋯⋯どうしてだろう?


かすかに見えた緩さんの耳は、リンゴよりも赤く染まっていて。