エリートではありません、非エリートです!!(誇) ~無能な落ちこぼれの私が、なぜかエリート男子集団に気に入られちゃいました!?~

「⋯⋯そう、だな。
あいつは、俺が思ってるほどやわじゃないのかもしれないな」



宝井が説得したからか、提案をやめた先生。

⋯⋯やわだと思われてたんだ、僕⋯⋯。



「悪い、宝井。
教師が生徒に寄り添わなくて、何が教師なんだろうな。

⋯⋯お前のおかげで、大事なことに気づけたよ」

「私、何もしてませんよ⋯⋯?」



もう一度ドアの隙間から宝井の表情を見ていると、
本当に何をしたかをわかっていなさそうな顔をしていた。

こいつは同情して、いない?

表情を何回か見て、ようやくわかった。


あの子は、根っからのお人好しだ。



「いや、なんでもない。もう大丈夫だ。
授業に行っていいぞ」

「はいっ! 失礼します!」



そう言って笑顔を浮かべてから、教室を出た宝井。

僕は彼女に見つからないよう、とっさに掃除用具入れの影に隠れてしまった。

⋯⋯いや、なんで隠れたんだろ、僕。



「⋯⋯ほんと、なんなの、あの子⋯⋯」