キミが散り、私は咲く

しばらくすると看護師さんが来る。

「月奈ちゃん、体温と脈拍測るよ~!あと今日は定期検査だから採血もするよ〜」

この人は…誰だっけ。斎藤さん、佐藤さん。いや、伊藤さんかも。

無言で受け取り無言でやる。沈黙が気まずい。

「え、えっと…きょ、今日はいい天気だね!窓開ける?」

「…」

「あ、あはは。気分じゃないかな?ごめんね~…」

私はここ数年、ほぼ喋ってない。

「…」

無言で体温計差し出す。

脈拍や採血も終わった。

「あ、ありがとね!じゃあまた朝食持ってくるから!」

気まずい空間を断ち切るようにそそくさと去った看護師さん。

「もう、月奈ちゃん疲れる…」

「葉瑠は頑張ってるよ、あの子はちょっとね…」

「そうそう、私も月奈ちゃんの部屋行くのは憂鬱だし…」

先ほど来た看護師さんと仲いい看護師さん達が私の悪口を言っている。

最初はとっても傷ついた。やっぱりショックだったし。

最近は諦めている。それに、悪いのは私だから。

でも。私だって神様に毎日願ってる。

早く、私のドナーに私の近くに来てもらってください、私を病院から解放してください、と。