「もう高3だし。時間はかぎられてる。いろんな男の子と接してみて経験を積む!それこそ、本条くんなんて戸惑いなくパクッと食べちゃえるくらいに!」
「経験の毛色がちげぇ気がすんだけど」
「いいの!キスとかそういうのは、その……はじめての彼氏とが、いいし」
キス、キスか。
いざ言葉にしてみると、ちょっと恥ずかしい。
じわじわ顔が火照ってくる。
本条くんのくちびるが、わたしのくちびるに……
「きゃー!むり!どうしよう舞!わたし、本条くんとキスなんて……んむっ」
目の前に影が落ちた。
反射的に閉じてしまったまぶたのせいで、ほかの感覚が当然のごとく明瞭になってしまい
「んっ、ぅう」
わたしのくちびるを塞いでいるものが、さらに深く沈みたいと訴えるように、ぐーっと熱を浸透させてくる。
く、苦しい。
反れた腰を片手で受けとめ、引き寄せてくる。
逃がさないって言われてるみたいだった。
なにをされてるのか。
考える余裕なんてなかった。



