Eternal Sky Online〜ゲームに囚われた私が、終焉の攻略者に恋をした〜

そして、私は適当な料理をトレーに取ると、窓際の席に座った。
ゼファーも向かい側の席についた。

私には不思議な事があった。
ゼファーは誰から見てもイケメンだろう。
黄色い歓声からも分かる通り、他の女性プレイヤーからの人気も高い。
それなのに…
どうして私なのだろうか…?

それに、彼がこの最初の島に滞在しているのも…
何だか変だ…
だって、終焉の攻略者、なんでしょ?

私はゼファーの顔を穴が開くほど見つめた。

「そんなに見つめて…
キスでもして欲しい?」

「ち、違っ!
あ、あの、質問が…!」

「いいよ、なに?」

「あの…
ゼファーは終焉の攻略者っていう二つ名?があるよね?」

「あるね。
まぁ、そんなダサい二つ名、僕がつけた物じゃ無いけれど。」

「終焉の攻略者、が、どうして、最初の島に…?」

私はやっと聞きたい事を言えた。

「へぇ、よく気がついたね。
確かに僕は終焉と呼ばれる所までこのゲームを進めた。
しかし、あと少し、と言う所で、空の秘宝・マクシミリアンへ辿り着かない。
なにかしら、キーアイテムのような物を飛ばしてるらしくてね。
そこで、最初からプレイしてみるのが手っ取り早い、って感じかな?」

なるほど…

「それで、このアルカ島に?」

「そっ。」

彼は食べ終えたのか、ルービックキューブを取り出して遊び始めた。
もう一つの質問は…
やめておこう…
今は…
彼の気まぐれだったりしたら…
私はすぐに見捨てられてしまう。

「明日だけど、いよいよアルカ島の攻略に乗り出す。
まずは、1番難易度の低いダンジョンから攻めよう。
それから…」

「それから…?」

「あぁ、マリス、君との契約は今から3年間だ。
まぁ、その間にこのゲームを攻略できれば良いけれど。
その間に強くなってね?」

「どうして…3年…?
ずっと一緒に居れば…」

「こっちにも色々と事情があってね。
あれれ?
ずっとって…もう僕のこと好きになっちゃった?」

「そ、そんなんじゃ無いけどっ!」

つい、強い口調で否定してしまう。

「つれないねぇ。」

そう言って、彼はルービックキューブを完成させた。

「最初のダンジョンって…?」

「あぁ、風鳴きの洞窟だよ。
このアルカ街の西に3キロ行ったところにあるやつさ。
推奨レベルは1〜8まで。
マリス、君にはピッタリのダンジョンだろう?」

「うん、頑張る…」

「決まり。
じゃ、正式にメンバー登録しよう。」

そして、私とゼファーはメンバー登録したのだった。

旅はこれからが始まりだった。
これは、始まりのさらに序章に過ぎないのだから。