また、会えたら。

その日の公演が終わり、ようやく一息ついた頃。

忙しさも落ち着いて、さっき自分が言ってしまった言葉が頭の中を何度もよぎっていた。

「……最悪。」

完全に八つ当たりだった。

悠太郎座長は何も悪くない。

むしろ、前日から小道具の確認や準備まで率先して
手伝ってくれていた。

それなのに私は、自分に余裕がないというだけで
当たってしまった。

このまま帰るのは嫌だった。

私は意を決して悠太郎座長のところへ向かった。

私「悠太郎座長。」

悠「ん?どうした?」

私「……さっきはごめんなさい。完全に八つ当たりでした。」

少しの沈黙。

怒られても仕方ないと思っていた。

すると悠太郎座長はふっと笑って言った。

悠「そんなことか。」

私「え?」

悠「忙しかったもんな。あれだけバタバタしてたら
イライラもするって。」

私「でも……。」

悠「ちゃんと謝りに来たんだから、それで十分。」

そう言って、いつものように笑った。

私はその笑顔を見て、胸につかえていたものが少しだけ軽くなった。

(……この人には、本当に敵わない。)

怒られて当然だと思っていたのに。

何事もなかったかのように接してくれる。

だから私は、またこの人に救われてしまう。