「ほらほら、白状しちゃいなよ咲夏ちん。クリスマス目前なんだし、進展あったんでしょ?」
知華がさらに距離を詰めると、咲夏は逃げ場をなくしたように視線を泳がせ、耳の先まで真っ赤にしてモジモジと指先をいじり始めた。
「いや、だから、その……。ちゅ、ちゅーくらいは……した、けど……」
蚊の鳴くような声で呟かれたその言葉に、知華が机を叩いて飛び上がった。
「ぎゃー!!ちゅう!?咲夏ちんたら純潔すぎるぅ!尊い!可愛すぎて無理!!」
「ちょっと知華、声大きいってば!」
知華がひとりで大騒ぎしてはしゃぎ回る中、私はお弁当の唐揚げを口に放り込み、ふんと鼻で笑って余裕の笑みを浮かべてみせる。
「まぁ、まだ咲夏はおこちゃまだかんな。進展が遅いのは仕方ないだろ、冬弥は気の毒だな」
「もう!二人して寄ってたかってからかわないでよー!」
咲夏は完全に限界を迎えたようで、両手で真っ赤になった顔を覆い隠し、机の上で足をジタバタとさせて身悶えした。



