ひとしきりお腹を抱えて笑った冬弥くん。私は恥ずかしさと情けなさでいっぱいになって、口をへの字に曲げた。
「だって……そんなに、笑わなくてもいいじゃん〜……」
拗ねたようにそっぽを向くと、冬弥くんは笑い声を収め、ゆっくりと私に近づいてきた。そして、逃げる隙も与えないまま、私の耳元へ顔を寄せてくる。
「この間の夏祭りはさ、咲夏から初めてキスされたからなぁ――?」
低くて、なんだか色気を含んだ声が鼓動を震わせる。いたずらっぽく、でも確実に私を翻弄しようとしているその響きに、思わず背筋がゾクゾクとした。
「あの時は俺も完全に油断してたし……。で? そんな咲夏ちゃんは、俺に内緒で何?すげぇやらしい事でも考えてたの?」
「―――っっ!?」
「ははっ、――悪い子だね?」
耳元で吹きかけられた熱い息と、心臓に悪すぎるその囁きに、私は完全にノックアウトされた。
今度こそ顔から火が出るんじゃないかっていうくらい、一瞬で頭のてっぺんまで茹で上がってしまう。
「…〜っ!!もうっ!! 冬弥くんのバカっ! 意地悪っっ!!」
これ以上あんな顔を近くで見せられたら、本当に胸が破裂して死んでしまう。
私は繋いでいた手を力任せに振りほどくと、恥ずかしさを誤魔化すようにスタスタと早歩きで彼から距離を取った。
「あはは、待ってよ咲夏。ごめんってー♪」
後ろからは、相変わらず楽しそうな冬弥くんのクスクスという笑い声が聞こえてくる。
本当に、付き合ってからの冬弥くんは学校の時より何倍も爽やかだけど、何だか意地悪で、かっこよくて、ずるい。
私は歩くスピードを少しだけ緩めつつ、両手を自分の両頬にそっと当てた。
手のひらに伝わってくる熱さは尋常じゃなくて、ドクドクと暴れる心臓を落ち着かせるように、何度も深呼吸を繰り返す。
(もう、本当に心臓がもたない……! でも、こんなにドキドキさせられるの、全然嫌じゃないな……)
顔の熱が冷めるのを待ちながら、私は心の中で小さく呟いた。
背後から近づいてくる大好きな人の足音に、また少し胸を高鳴らせながら、私は次の目的地へと向かって歩き続けた。
「だって……そんなに、笑わなくてもいいじゃん〜……」
拗ねたようにそっぽを向くと、冬弥くんは笑い声を収め、ゆっくりと私に近づいてきた。そして、逃げる隙も与えないまま、私の耳元へ顔を寄せてくる。
「この間の夏祭りはさ、咲夏から初めてキスされたからなぁ――?」
低くて、なんだか色気を含んだ声が鼓動を震わせる。いたずらっぽく、でも確実に私を翻弄しようとしているその響きに、思わず背筋がゾクゾクとした。
「あの時は俺も完全に油断してたし……。で? そんな咲夏ちゃんは、俺に内緒で何?すげぇやらしい事でも考えてたの?」
「―――っっ!?」
「ははっ、――悪い子だね?」
耳元で吹きかけられた熱い息と、心臓に悪すぎるその囁きに、私は完全にノックアウトされた。
今度こそ顔から火が出るんじゃないかっていうくらい、一瞬で頭のてっぺんまで茹で上がってしまう。
「…〜っ!!もうっ!! 冬弥くんのバカっ! 意地悪っっ!!」
これ以上あんな顔を近くで見せられたら、本当に胸が破裂して死んでしまう。
私は繋いでいた手を力任せに振りほどくと、恥ずかしさを誤魔化すようにスタスタと早歩きで彼から距離を取った。
「あはは、待ってよ咲夏。ごめんってー♪」
後ろからは、相変わらず楽しそうな冬弥くんのクスクスという笑い声が聞こえてくる。
本当に、付き合ってからの冬弥くんは学校の時より何倍も爽やかだけど、何だか意地悪で、かっこよくて、ずるい。
私は歩くスピードを少しだけ緩めつつ、両手を自分の両頬にそっと当てた。
手のひらに伝わってくる熱さは尋常じゃなくて、ドクドクと暴れる心臓を落ち着かせるように、何度も深呼吸を繰り返す。
(もう、本当に心臓がもたない……! でも、こんなにドキドキさせられるの、全然嫌じゃないな……)
顔の熱が冷めるのを待ちながら、私は心の中で小さく呟いた。
背後から近づいてくる大好きな人の足音に、また少し胸を高鳴らせながら、私は次の目的地へと向かって歩き続けた。



