優しい君に溶けていく


屋上に着いて、適当に腰掛けた。

少し間を空けて座ったら、


「もー!カップルなんだよ?!」


と、近寄ってきた。

普通の女の子なら、頬を染めて照れるんだろう。

こんなイケメンに近寄られたら。

でも私は、困惑して、自分がどんな顔してるか分からない。


透くんは、お弁当を食べ始めた。


「苺ちゃん、食べないのー?」

「え…あ…えっと…」


緊張で食欲ない。

隣に優しいイケメンがいて、くっついてて。

もりもり食べられる女の子の方が珍しい。


「なーんか多いんだよね、俺の傍だとご飯食べなくなる子」


やっぱりそうでしたか。


「午後の授業中、お腹空いちゃうよ」


私はなんとなくお弁当を開いてみた。

少しずつ、食べ進めた。


「ん、慣れてこ」


そう言って頭を撫でてきた。

もう分からない。

反応の仕方分からない。

昼休みだけでなんか疲れた。


食べ終わって、脚を伸ばしていた。

まだ戻るには時間があったから。


「…クラスも違うのに、何で告白してきたの」

「可愛い顔するとこ見ちゃったから」