偽りの姫の手に堕ちた元姫は、最強男子達に寵愛される。

〘 side 雅人 〙
朝、学園に来ると1つの噂で持ち切りだった。

それは、俺にとっても、Silvaにとっても

─絶望の悲劇。

星羅が、退学…?

信じられなかった。

急いで教室を見に行ったら、星羅は居なくて。

理事長に確認したら、退学届けは受理した。と突きつけられた。

星羅が…居ない?

連絡も何件だってした。

電話もメールも、何度も何度も。

でも既読も、返事も来ない。

星羅はいつも、笑って俺たちの前に現れた。

初めて出会った日だって、いつも…。

星羅を慕っていた蒼月に遼。

Silvaの幹部より下の奴らも、

同じクラスの他のVestax やSpica のメンバーでさえもまるで死んだかのような顔をしていた。

その日の1日は、まるで地獄だった。

それだけ星羅は、沢山な人の" 光 "だったんだ。

放課後になると、俺は" いつもの場所 "へ向かった。

そこに星羅が居ることを願って。

でも居なかった。

そこに居たのは、死んだように頭を抱えた遼に、

怒り狂った顔をして、目を絶望の色に染めた俺達の総長の姿だけ。

…自分より戸惑っているやつを冷静さを取り戻すというのは、本当だった。

俺は朝よりかは少しだけ、ほんの少しだけ落ち着きをとり戻せた。

すると、1つの事を思い出した。

『ばいばいっ…みんなっ…!』

あの時、俺は星羅の言葉に違和感を抱いていた。

今思えば、星羅はいつも『また明日』と言う。

明日…つまり昨日用事があって来れないからそう言わなかった、という線もあるがそれなら『またね』というのに…。

…用事?

あの時、少し妙な言い方をしてた。

それになんだか、

「…悲しんでた…。」

「あ゛ぁ?」

…もし、星羅が退学することをあの時点で分かってたとしたら?

いや、退学じゃない。

" 俺達にもう会えない "って…。

「…蒼月。」

「っなんだよ…っ!」

「星羅のこと、調べよう。
もしかしたら、星羅が何処にいるか
─分かるかもしれない。」

「っ!」

「ほん、とか…?」

「絶対、とは言えないけど。
手がかりはあるよ。」

蒼月は元々、協調性とかが優れてる訳じゃないし、今はこんなんだから、俺がしっかりしないと。

そして、

星羅を、取り戻す。

待っててね、星羅。

星羅は僕たちの、

『雅人は、私のお兄ちゃんだねっ…!』

光なんだから。