君にさよならは言わない

キキーッ!!! ドンッ。

鈍い音とともに、体に衝撃が走る。
視界が真っ赤に染まっていく。
優の悲痛な声が、かすかに聞こえた。

どんどん体が重くなって、深い底へ落ちていくような感覚。
もう痛みも感じない。

瞼がゆっくりと閉じていく。

ごめんね、優。

「ありがとう」と「ごめんね」を、たくさん伝えたかった。
でも、もう声は出なかった。

優の泣き叫ぶ声がはっきりと聞こえた、その瞬間。
私は深く眠るように、意識を手放した。