隣町のブランコ乗りのキキがいなくなってからもう数日たった
こっちのサーカスは毎日溢れんばかりの人数で賑わっているが、キキがいたサーカスは
火が消えたように静まり返っているようだった。
僕はずっとキキに憧れていて、キキみたいに綺麗な三回宙返りができるようになりたいと
ずっと思っていて、ようやく三回宙返りができるようになったからキキと共演してみたいと
思っていたのに、僕がサーカスで成功した次の日、キキは消えてしまった
僕はキキに何かあったんじゃないかと思い団長と話し合って隣町に行くことを許可してほしい
と頼み込んだ、団長が駄目だと拒んでもサーカスをクビになってもいいという思いで
頼み続けた
すると僕と団長がずっと話し込んでいるのを見たピエロのククが
「隣町に行かせてあげなよ」
そういってくれた
すると団長はしばらく考え込んだあと、隣町に行ってもよいと言ってくれた
ククは良かったなと言ってくれ、ありがとうと解釈を済ませると、
僕は町に行く準備を整え、隣町に行った
街につくと街全体が深くため息をついているかのように、あまり活気がないように思えた。
僕はキキがいたサーカスの団長と話し、キキに憧れていたことや
いつか共演してみたいと思っていたこと、キキを心配していることを話した
話していると団長がキキのことならこいつに聞けと手招きした
すると奥から人が出てきた
その人は僕はピエロのロロといった軽い自己紹介を済ませると
キキについて話してくれた
キキとロロは一番仲が良かったこと、キキをいくら探しても見つからなかったこと、
キキがいた最後のサーカスの次の日にテントの上に止まっていた白い鳥がキキだったのでは
ないかと街のみんなが話していたこと
僕は最後の話を聞くと、テントの外に出て白い鳥が止まっていないかを確認した
すると、今までの話を聞いていたかのようにテントの入口に白く大きな鳥が凛とした姿勢でこちらを見ていた
その後数秒見つめ合ったあと白い鳥は大空に向かって羽ばたいていった
その飛び方がまるでキキの見事な空中ブランコの軌道のようだった
僕はキキが死んでしまったのか鳥になっていたのかがわからなかった
でも心のなかでキキは生きている、あの白い鳥になったんだ!とも思った
ピピは街の団長とロロと話したあと自分の街に帰ることにした
ピピは帰る途中でキキにはもう会えないのかもしれないと何度も思った
ロロの言葉が、冷たい水のように僕の心に染み渡っていった。
キキを失ったこの街は、まるで主役を失った劇場のように寂しがっている
だったら、僕がやるべきことは一つだ
憧れだったキキが愛したこの街を今度は僕のブランコで救いたい
悲しみに沈む人たちの心を、僕の演技で引き上げるんだ!
僕のブランコが君のいる空まで届くように、もっともっと高く飛ぶから
いつか僕が空を掴むその日まで、待っててね、キキ
(完)
こっちのサーカスは毎日溢れんばかりの人数で賑わっているが、キキがいたサーカスは
火が消えたように静まり返っているようだった。
僕はずっとキキに憧れていて、キキみたいに綺麗な三回宙返りができるようになりたいと
ずっと思っていて、ようやく三回宙返りができるようになったからキキと共演してみたいと
思っていたのに、僕がサーカスで成功した次の日、キキは消えてしまった
僕はキキに何かあったんじゃないかと思い団長と話し合って隣町に行くことを許可してほしい
と頼み込んだ、団長が駄目だと拒んでもサーカスをクビになってもいいという思いで
頼み続けた
すると僕と団長がずっと話し込んでいるのを見たピエロのククが
「隣町に行かせてあげなよ」
そういってくれた
すると団長はしばらく考え込んだあと、隣町に行ってもよいと言ってくれた
ククは良かったなと言ってくれ、ありがとうと解釈を済ませると、
僕は町に行く準備を整え、隣町に行った
街につくと街全体が深くため息をついているかのように、あまり活気がないように思えた。
僕はキキがいたサーカスの団長と話し、キキに憧れていたことや
いつか共演してみたいと思っていたこと、キキを心配していることを話した
話していると団長がキキのことならこいつに聞けと手招きした
すると奥から人が出てきた
その人は僕はピエロのロロといった軽い自己紹介を済ませると
キキについて話してくれた
キキとロロは一番仲が良かったこと、キキをいくら探しても見つからなかったこと、
キキがいた最後のサーカスの次の日にテントの上に止まっていた白い鳥がキキだったのでは
ないかと街のみんなが話していたこと
僕は最後の話を聞くと、テントの外に出て白い鳥が止まっていないかを確認した
すると、今までの話を聞いていたかのようにテントの入口に白く大きな鳥が凛とした姿勢でこちらを見ていた
その後数秒見つめ合ったあと白い鳥は大空に向かって羽ばたいていった
その飛び方がまるでキキの見事な空中ブランコの軌道のようだった
僕はキキが死んでしまったのか鳥になっていたのかがわからなかった
でも心のなかでキキは生きている、あの白い鳥になったんだ!とも思った
ピピは街の団長とロロと話したあと自分の街に帰ることにした
ピピは帰る途中でキキにはもう会えないのかもしれないと何度も思った
ロロの言葉が、冷たい水のように僕の心に染み渡っていった。
キキを失ったこの街は、まるで主役を失った劇場のように寂しがっている
だったら、僕がやるべきことは一つだ
憧れだったキキが愛したこの街を今度は僕のブランコで救いたい
悲しみに沈む人たちの心を、僕の演技で引き上げるんだ!
僕のブランコが君のいる空まで届くように、もっともっと高く飛ぶから
いつか僕が空を掴むその日まで、待っててね、キキ
(完)



