推しの声がメロすぎて困ってます

お風呂に入りながら、
スマホで悠真が出演しているアニメを流す。

作品名は――『ソウルギア』。

大人気少年漫画が原作の国民的アニメだ。

もちろん、原作も全巻読破済み。

圧倒的な画力。

伏線が幾重にも張り巡らされたストーリー。

そして、一度読んだだけでは気づけないほど緻密に練られた世界観。

何度読み返しても新しい発見がある、私にとって特別な作品だった。

主人公・神代ハヤトは、仲間との出会いと別れを繰り返しながら少しずつ強くなっていく。

友情。

裏切り。

残酷な真実。

数え切れないほどの試練を乗り越え、それでも前へ進み続ける姿に、何度涙したかわからない。

そして――。

悠真が演じるのは、主人公の前に立ちはだかる最強の敵。

レイ。

冷酷非情なラスボスとして登場する彼は、
多くの人に恐れられる存在だった。

けれど物語が進むにつれ、その残酷さの裏に隠された過去が明かされる。

彼もまた、大切なものを守れなかった一人だった。

その真実を知った瞬間、
多くの読者や視聴者が涙した。

そして、誰もが心を震わせたレイの名台詞。

『強くなれ。お前が守りたいものを守れるくらいにな』

悠真の低く優しい声で紡がれるその一言は、
今でも私の胸に深く刻まれている。

「レイ様……たまらん」

思わず頬が緩む。

湯船に肩まで浸かりながら、
私は今日も推しの声に癒やされるのだった。