推しの声がメロすぎて困ってます

その後、私は申し訳ない気持ちでBlu-rayを一時停止した。

画面の向こうで笑うSKY5のみんなに向かって、
両手を合わせる。

「ごめんね、悠真……みんな……!」

ぺこりと頭を下げてから、テレビの電源を消した。

「続きは、お風呂もご飯も全部終わってから!」

そう自分に言い聞かせる。

たった数時間。

でも、今の私にはそれがものすごく長く感じる。

ベッドから立ち上がり、制服を脱ぐ。

クローゼットから取り出したのは、
お気に入りのSKY5のライブTシャツ。

もちろん、センターには天城湊。

そして、その隣には小さくCV:橘悠真の文字。

ライブ会場で買った、大切な一枚だ。

袖を通した瞬間、思わず頬が緩む。

「あ〜……身も心も推しに包まれてる……」

幸せすぎる。

尊い。

「瑠奈ー! 早くしなさーい!」

リビングからママの大きな声が響いてくる。

「はーい!」

返事をしながら鏡の前に立つ。

ライブTシャツ姿の自分をくるりと一回転。

「うん、今日もビジュいい。」

 一人で満足そうに頷く。

「よし!」

私は軽く髪を整えると、
名残惜しく部屋をあとにした。

続きのライブを楽しみに胸を弾ませながら。