無理して笑わなくていい


定時制高校のサッカー部大会に出場することになった。

うちの高校は、意外にも強豪校で、優勝も両手で数える程度できている。


「うわぁ…芝生だぁ」


つばさは、人工芝にすら喜んでいる。

つばさ以外のマネージャは来ていない。

用事があるとかなんとかで。


「つばさはえらいな」

「ん?」

「ちゃんと、マネージャの仕事して」

「自分からマネージャなるって決めて入ったのに、仕事しないでどうするの」

「そうだよな、あいつらに言ってやりたい」


困ったようにつばさは笑った。

ふと、つばさの視線が俺から外れた。


「あっ。え、え?」


つばさは走って、その視線の方向に行った。


「優翔じゃん!ねえ、覚えてる?」

「お、つばさじゃん。何してんの?こんなとこで」

「サッカー部のマネージャでさ、それで来てて!」


つばさの笑顔に、嫉妬した。

なんだよ、誰にでもあんな笑顔見せんのかよ。

中学以前の好きな人か?

なんか、イライラしてきた。

てか、あの高校、試合する所じゃんか。

拳を握る。

絶対勝たせてやんねぇ。


「諒弥燃えてんねぇ。今までそんな感じだったっけー?」

「ちょっと気が変わった」