無理して笑わなくていい


つばさは、敬礼してニコニコしている。

体育館履きに履き替えて、小走りで回収したビブスを、部活専用の洗濯機の方へ持っていった。

教えてもないのに、なんだ…知ってるのか。


「新マネージャ戻ってくるまでランニング!」

「はい!」


部長の一言で、体育館内を走る。

しばらく走ってると、つばさがダッシュで戻ってくる。


「30分くらいで洗い終わります!」

「慣れてるね」


部長に褒められて、笑うつばさ。

部長目当てで入っただけか?

…でもどこか、困ったような笑顔にも見えた。


「試合といきたいが…まず、新マネージャに、軽く自己紹介してもらいたい」

「え!あ、はい!そうですよね!」


つばさは、少しアワアワしたような感じだったが、


「飯能つばさです、新1年生です!中学時代は途中で辞めちゃったけど、女子サッカー部でした!その経験を活かして、皆さんの力になれるように頑張ります!よろしくお願いします!」


マジか、経験者か。

経験者にあれやれこれやれ言ってた俺、恥ずかし。