無理して笑わなくていい


体育館でサッカー部の練習をしていると、つばさがキョロキョロしながらリュックの紐を握ってやって来た。


「なに、あの子タイプか?」

「いや、知り合い。ちょっと声かけてくるから抜ける」


少し部活から抜けて、つばさの方へ行った。


「あ、諒弥」

「なんかの部活の見学?日程間違えてね?」

「諒弥!マネージャやりたい!」


これまた唐突に、そう言ってきた。

サッカー部のマネージャは既に2人いるが、決して潤沢というわけではない。


「ちょっと部長に聞いてくるから待ってて」

「うん!」


部長に話しかけた。


「マネージャ希望の子が来たんですけど、どうします?」

「あーあの子?いいんじゃない?やる気に満ち溢れてるし」

「了解です」


つばさの元へ戻った。


「これからよろしくな」


つばさは、ぱぁと明るい笑顔になって、


「よろしくね!」


と言った。


「早速だけど、今日頼める?」

「んー?今日はマネージャいないの?」

「毎週この曜日はいないんだよね」

「いいよ、何やるの?」

「得点係とか、ビブス集めて洗濯、スポドリ作りとか。大会の時の同伴も頼んでる。あと慣れてきたら、怪我の応急処置とか、スコア記入、部員の体調管理、動画撮影も頼むかな」

「任せて!」

「とりあえず今日は簡単な、得点係とビブスの洗濯頼む」

「ラジャー」