無理して笑わなくていい


部活が終わる時刻になり、部員はマネージャ近くに集まってきた。

だけど、ペタン座りして、何か書こうとしているつばさの手は動いておらず、水滴が紙に数滴落ちていた。


「ん?どした?」


真っ先に近付いて、背中に手を添えて、顔を覗き込んだ。

分かってた。


泣いていた。


「どうした?」


部員がざわつき始めた。

いつもニコニコして仕事をこなすマネージャが、泣いて座り込んでいる、真逆の様子だから。

仕事も中途半端にしかできていない、今までこんなことなかった。


「つばさ?」

「なんも上手くできなかった、体動かなかった」

「1人でやるには無理ある量でしょ、問題児なマネージャ解雇したこっちに責任あるって」


つばさは責任感強いからなぁ。

そんくらいに思っていたけれど。

今までのつばさじゃありえないくらい、仕事が中途半端だった。


「いつもより、仕事上手くできてないけどどうした?体調悪いのに無理した?」


額に手を当てるけど、熱があるわけではなさそう。


「ほっといてよ!」


わあわあ泣き出してしまった。


「どうしたどうした、何?」

「ほっといて!」


手で顔を覆って、泣きじゃくるつばさに、どうすることもできなかった。