無理して笑わなくていい


そういえば、一緒に昼休みを過ごしたことがない。

カップルになったんだ、お昼ご飯を一緒に食べたっていいじゃないか。


<今どこ?お昼一緒に過ごそうよ>


だけど一向に既読がつかない。

仕方なし、友達と食べていた。

そんな日が続いていた。

部活終わりに、夜ご飯一緒に食べるのも、早く帰らなきゃだから、と断られていた。


「俺避けられてる?」

「わざと避けてるわけじゃないけど…必然的に避けてるみたいになってる」

「一緒に過ごしたいんだけど?」


英Iの合間休みにそう話していた。

困り顔で笑っていた。


「友達と過ごしたいっていうならそれはそれでいいと思うんだけどさ。せっかく付き合ってるんだし、2人の時間、今大事にしてほしいなって思う」

「浮気してるわけでもないし、友達と過ごしてるわけでもない」

「ん?」

「なんでもない!」


誤魔化すように、無理に元気な笑顔を見せてきた。

それが妙に、痛々しく感じた。


「明日どっか空き教室で一緒にご飯食べよ」

「いいの?」

「うん、お昼なら多分大丈夫」


何か意味を含んだような言い方だった。

お昼なら、って何だろう。

そう思いながら、自分の席に戻った。