歌舞伎町の町並みから目を離し、今度は自分の部屋を眺める。

『はぁ…──』

溜め息を、ひとつ。


私は火を点けたばかりのまだ元気な煙草を、銀色の灰皿で潰した。

─…今日はあまり旨くない。