愛斗と真代は朝から街を歩き回り、お互いに似合う洋服を選び合ったり、小さな雑貨を手に取っては「これ、いいね」と笑い合ったりして、気づけば夜になっていた。
お腹も空いてきたので、二人は昔ながらのもんじゃ焼き屋さんへ入った。
熱い鉄板の上で広げられたもんじゃが、いい香りを立てて焼き上がる。愛斗が小さく丸めて真代の口元へ運ぶと、「あーん」と口を開けて食べてくれた。今度は真代がお返しに、とろりと溶けたチーズがたっぷりの一切れを愛斗に食べさせる。
「おいしい?」
「はい、真代さんと食べると何でもおいしく感じます」
そんなやり取りを繰り返しながら、二人で一皿を完食した。
店を出ると、近くのコンビニへ寄ることにした。
夜の道を並んで歩く影が、とても穏やかだ。
店内では、冷たいアイスクリームと好きなジュース、それから小腹を満たすお菓子を選んでレジへ。支払いを済ませ、紙袋を二人で持ち合って家へと帰った。
玄関の扉を閉めた瞬間、愛斗は真代をそっと引き寄せてキスをした。柔らかな唇が重なり、しばらくそのまま見つめ合う。
「買ってきたもの、先に入れよう」
真代がそう言って、アイスは冷凍庫に、ジュースとお菓子は冷蔵庫にしまった。戻ってきた二人は再びキスを交わし、愛斗は真代を腕いっぱいに抱きしめた。
ゆっくりと肌を重ね合い、真代が愛斗の体を心を込めて慈しむようになぞり、舌で優しく包み込む。
愛斗は熱い吐息を漏らしながら真代を見つめ、やがて深い喜びと共に果てた。二人はまた唇を重ね、お互いのぬくもりを確かめ合ってからゆっくりと服を着て、一緒にお風呂に入った。
湯船に浸かりながら今日の出来事を話し、体を清めると、そのまま寄り添って眠りについた。
朝が来て、二人はそれぞれ仕事へ向かった。日が沈み夜になると、真代は約束していた場所で真知子と待ち合わせた。「こちらが、私がいつも話している愛斗くんです」真代がそう紹介すると、愛斗は丁寧に頭を下げた。「はじめまして、末山愛斗です。いつも真代さんがお世話になってます」真知子も柔らかく微笑んで挨拶を返し、三人は隣町のジョイフルへと車で向かった。
店内に入り、メニューを広げて料理を注文してから、ドリンクバーへ行くことにした。
真代が抹茶ラテをゆっくり注いでいると、隣に大吾という男が現れ、真知子をじろりと見つめた。
先に女子高生が注ぎ終わって去ったので、真知子がコップを手に取ろうとした瞬間、愛斗がさっと真知子の腕を引き寄せ、大吾に「先にどうぞ」と道を譲った。
大吾は不機嫌そうに「余計なことしやがって」と悪態をつき、乱暴にドリンクを注ぐと、愛斗を鋭く睨みつけた。その場を離れた後、真代が心配そうに「さっき何かあったの? あの人、怖かったね」と尋ねると、愛斗は静かに話し始めた。
「あの人、前に僕が交通事故で入院してたとき、同じ病院にいたんです。若い看護師さんたちにずっとセクハラをしていて、体や胸をわざと触ったりして嫌がらせをしていたのを、何度も見ていました」
その話を聞いた直後、大吾が女子高生のお尻をわざと触っているのが見えた。その女子高生は柔道部に所属していたらしく、驚いた瞬間に反射的に大吾を投げ飛ばし、そのまま警備員に届け出た。
間もなく駆けつけた警察官が、スマートフォンの防犯カメラ映像や目撃証言をもとに、大吾を迷惑防止条例違反の疑いで逮捕していった。
三人は席に戻り、料理が運ばれてくるのを待ちながら話し合った。「さっきは守ってくれてありがとうございます。ああいう人だから、真知子さんにも嫌な思いをさせたくなくて」愛斗がそう言うと、真知子は少し照れくさそうに笑った。
「私はもう若くないんだから、別に守らなくても大丈夫よ」
「そんなことないです!」愛斗は慌てて首を振り、続けた。「実は僕、真知子さんの大ファンなんです。入院していたとき、いつもラジオで『かもめが飛んだ日』や『迷い道』を聴いて、元気をもらってました。あの歌があったから、辛い治療も頑張れたんです」
真知子は目を丸くして、それから優しく目に涙を浮かべた。「そうだったの……。そんなに聴いてくれていたなんて、本当にありがとう。嬉しいわ」
それから三人は料理を囲みながら、音楽の話や真代のこと、これからのことなど、たくさん話をした。楽しい時間はあっという間に過ぎ、食事を終えて店を出る頃には、すっかり打ち解けていた。
真知子は愛斗に別れ際に「また今度、ゆっくりライブにも来てね」と声をかけ、三人はそれぞれの家へと帰った。
お腹も空いてきたので、二人は昔ながらのもんじゃ焼き屋さんへ入った。
熱い鉄板の上で広げられたもんじゃが、いい香りを立てて焼き上がる。愛斗が小さく丸めて真代の口元へ運ぶと、「あーん」と口を開けて食べてくれた。今度は真代がお返しに、とろりと溶けたチーズがたっぷりの一切れを愛斗に食べさせる。
「おいしい?」
「はい、真代さんと食べると何でもおいしく感じます」
そんなやり取りを繰り返しながら、二人で一皿を完食した。
店を出ると、近くのコンビニへ寄ることにした。
夜の道を並んで歩く影が、とても穏やかだ。
店内では、冷たいアイスクリームと好きなジュース、それから小腹を満たすお菓子を選んでレジへ。支払いを済ませ、紙袋を二人で持ち合って家へと帰った。
玄関の扉を閉めた瞬間、愛斗は真代をそっと引き寄せてキスをした。柔らかな唇が重なり、しばらくそのまま見つめ合う。
「買ってきたもの、先に入れよう」
真代がそう言って、アイスは冷凍庫に、ジュースとお菓子は冷蔵庫にしまった。戻ってきた二人は再びキスを交わし、愛斗は真代を腕いっぱいに抱きしめた。
ゆっくりと肌を重ね合い、真代が愛斗の体を心を込めて慈しむようになぞり、舌で優しく包み込む。
愛斗は熱い吐息を漏らしながら真代を見つめ、やがて深い喜びと共に果てた。二人はまた唇を重ね、お互いのぬくもりを確かめ合ってからゆっくりと服を着て、一緒にお風呂に入った。
湯船に浸かりながら今日の出来事を話し、体を清めると、そのまま寄り添って眠りについた。
朝が来て、二人はそれぞれ仕事へ向かった。日が沈み夜になると、真代は約束していた場所で真知子と待ち合わせた。「こちらが、私がいつも話している愛斗くんです」真代がそう紹介すると、愛斗は丁寧に頭を下げた。「はじめまして、末山愛斗です。いつも真代さんがお世話になってます」真知子も柔らかく微笑んで挨拶を返し、三人は隣町のジョイフルへと車で向かった。
店内に入り、メニューを広げて料理を注文してから、ドリンクバーへ行くことにした。
真代が抹茶ラテをゆっくり注いでいると、隣に大吾という男が現れ、真知子をじろりと見つめた。
先に女子高生が注ぎ終わって去ったので、真知子がコップを手に取ろうとした瞬間、愛斗がさっと真知子の腕を引き寄せ、大吾に「先にどうぞ」と道を譲った。
大吾は不機嫌そうに「余計なことしやがって」と悪態をつき、乱暴にドリンクを注ぐと、愛斗を鋭く睨みつけた。その場を離れた後、真代が心配そうに「さっき何かあったの? あの人、怖かったね」と尋ねると、愛斗は静かに話し始めた。
「あの人、前に僕が交通事故で入院してたとき、同じ病院にいたんです。若い看護師さんたちにずっとセクハラをしていて、体や胸をわざと触ったりして嫌がらせをしていたのを、何度も見ていました」
その話を聞いた直後、大吾が女子高生のお尻をわざと触っているのが見えた。その女子高生は柔道部に所属していたらしく、驚いた瞬間に反射的に大吾を投げ飛ばし、そのまま警備員に届け出た。
間もなく駆けつけた警察官が、スマートフォンの防犯カメラ映像や目撃証言をもとに、大吾を迷惑防止条例違反の疑いで逮捕していった。
三人は席に戻り、料理が運ばれてくるのを待ちながら話し合った。「さっきは守ってくれてありがとうございます。ああいう人だから、真知子さんにも嫌な思いをさせたくなくて」愛斗がそう言うと、真知子は少し照れくさそうに笑った。
「私はもう若くないんだから、別に守らなくても大丈夫よ」
「そんなことないです!」愛斗は慌てて首を振り、続けた。「実は僕、真知子さんの大ファンなんです。入院していたとき、いつもラジオで『かもめが飛んだ日』や『迷い道』を聴いて、元気をもらってました。あの歌があったから、辛い治療も頑張れたんです」
真知子は目を丸くして、それから優しく目に涙を浮かべた。「そうだったの……。そんなに聴いてくれていたなんて、本当にありがとう。嬉しいわ」
それから三人は料理を囲みながら、音楽の話や真代のこと、これからのことなど、たくさん話をした。楽しい時間はあっという間に過ぎ、食事を終えて店を出る頃には、すっかり打ち解けていた。
真知子は愛斗に別れ際に「また今度、ゆっくりライブにも来てね」と声をかけ、三人はそれぞれの家へと帰った。

