夜、真代はスマホに保存した愛斗との写真を見て、思わずにやにやと笑みがこぼれた。それからゆっくりお風呂に入り、フェイスパックで肌を整えて眠りについた。
朝になり起きて仕事へ向かい、次の日、真代は子供食堂へと足を運んだ。厨房では愛斗がカレーを作っていたが、包丁でうっかり手を切ってしまった。真代は心配そうに駆け寄り、傷口を確かめてからそっと絆創膏を貼ってくれた。愛斗は「ありがとうございます」と言い、また嬉しそうににやにやと笑う。
その様子を見ていた西野美波は、胸が締めつけられるように悲しくなり、うつむいたまま自分も愛斗の手にそっと絆創膏を重ねて貼った。
やがて子供たちが集まり、みんなでカレーを味わった。食事を終えると、近くの公園で花火が上がると聞き、みんなで見に行くことにした。歩き出したところで真代が「あ、スマホ忘れちゃった」と声を上げる。「取りに戻れば?」と仲間が言うと、愛斗がすぐに前に出た。
「真代さん、俺も一緒に行きますよ。夜道を一人で歩くのは危ないですから」
「うん、ありがとう」
二人で食堂に戻ってスマホを受け取ると、そのまま海辺まで歩いていった。公園へ向かう道は人で混雑していたので、思い切って砂浜に座り、そこから花火を見ることにした。
「花火、綺麗だね」
「そうですね。花火も綺麗ですけど、真代さんのほうがもっと綺麗ですよ」
真代がはっと見つめ返すと、愛斗は真っ直ぐに彼女を見て言った。
「真代さん、俺、真代さんのことが好きです。付き合ってください」
真代は戸惑い、微笑みながら首を振る。
「年も離れてるし、おばちゃんだよ。もう71歳なんだけど、それでもいいの?」
「年なんて全然関係ないです。俺は真代さんが好きなんです」
真代の目に涙が浮かぶ。
「私も……私も愛斗くんが好きよ」
二人はゆっくりと唇を重ねた。その直後、近くにいたカップルがひそひそと話し始める。
「あの人、おばちゃんにキスしてたよ。ありえない」
「確かになあ」
愛斗がもう一度キスをしようとすると、真代がそっと手で制した。
「ちょっと待って、人に見られてるから」
「誰に見られても関係ないです。好きなんだから」
真代は少しだけ背伸びをして、自ら愛斗に唇を寄せた。
砂浜を後にして子供食堂に戻り、遅くなってしまったことを子供たちに謝った。しばらくして子供たちが帰宅すると、愛斗は真代を家まで送ることを誘い、食堂の扉に鍵をかけた。
車に乗り込むと、愛斗は真代を引き寄せてキスをし、そのまま彼女を自宅へ招き入れた。部屋の中でも想いを確かめ合い、抱きしめ合いながら夜を過ごし、朝が来るのを待った。
翌朝、愛斗は仕事へ向かい、真代は仙道真起子とデートの約束をしていた。公園のベンチで話していると、そこへ結愛と美波が現れた。
「あれ? 真代さんじゃない。こんなところで何してるの?」
「友達と話をしてるよ」
美波は真代に近づき、鼻を近づけて匂いをかぐ。
「ちょっと、香水までつけてるじゃない」
「それに、その服——可愛いわね」
真代が「え、ありがとう」と答えると、美波は表情を曇らせて続けた。
「でも、全然似合ってないよ」
結愛は手に持っていたソフトクリームを、わざと真代の服の上に落とした。冷たい甘いものが広がるのを見て、結愛は冷ややかに言い放つ。
「愛斗くんとは、もう別れなさいよ」
朝になり起きて仕事へ向かい、次の日、真代は子供食堂へと足を運んだ。厨房では愛斗がカレーを作っていたが、包丁でうっかり手を切ってしまった。真代は心配そうに駆け寄り、傷口を確かめてからそっと絆創膏を貼ってくれた。愛斗は「ありがとうございます」と言い、また嬉しそうににやにやと笑う。
その様子を見ていた西野美波は、胸が締めつけられるように悲しくなり、うつむいたまま自分も愛斗の手にそっと絆創膏を重ねて貼った。
やがて子供たちが集まり、みんなでカレーを味わった。食事を終えると、近くの公園で花火が上がると聞き、みんなで見に行くことにした。歩き出したところで真代が「あ、スマホ忘れちゃった」と声を上げる。「取りに戻れば?」と仲間が言うと、愛斗がすぐに前に出た。
「真代さん、俺も一緒に行きますよ。夜道を一人で歩くのは危ないですから」
「うん、ありがとう」
二人で食堂に戻ってスマホを受け取ると、そのまま海辺まで歩いていった。公園へ向かう道は人で混雑していたので、思い切って砂浜に座り、そこから花火を見ることにした。
「花火、綺麗だね」
「そうですね。花火も綺麗ですけど、真代さんのほうがもっと綺麗ですよ」
真代がはっと見つめ返すと、愛斗は真っ直ぐに彼女を見て言った。
「真代さん、俺、真代さんのことが好きです。付き合ってください」
真代は戸惑い、微笑みながら首を振る。
「年も離れてるし、おばちゃんだよ。もう71歳なんだけど、それでもいいの?」
「年なんて全然関係ないです。俺は真代さんが好きなんです」
真代の目に涙が浮かぶ。
「私も……私も愛斗くんが好きよ」
二人はゆっくりと唇を重ねた。その直後、近くにいたカップルがひそひそと話し始める。
「あの人、おばちゃんにキスしてたよ。ありえない」
「確かになあ」
愛斗がもう一度キスをしようとすると、真代がそっと手で制した。
「ちょっと待って、人に見られてるから」
「誰に見られても関係ないです。好きなんだから」
真代は少しだけ背伸びをして、自ら愛斗に唇を寄せた。
砂浜を後にして子供食堂に戻り、遅くなってしまったことを子供たちに謝った。しばらくして子供たちが帰宅すると、愛斗は真代を家まで送ることを誘い、食堂の扉に鍵をかけた。
車に乗り込むと、愛斗は真代を引き寄せてキスをし、そのまま彼女を自宅へ招き入れた。部屋の中でも想いを確かめ合い、抱きしめ合いながら夜を過ごし、朝が来るのを待った。
翌朝、愛斗は仕事へ向かい、真代は仙道真起子とデートの約束をしていた。公園のベンチで話していると、そこへ結愛と美波が現れた。
「あれ? 真代さんじゃない。こんなところで何してるの?」
「友達と話をしてるよ」
美波は真代に近づき、鼻を近づけて匂いをかぐ。
「ちょっと、香水までつけてるじゃない」
「それに、その服——可愛いわね」
真代が「え、ありがとう」と答えると、美波は表情を曇らせて続けた。
「でも、全然似合ってないよ」
結愛は手に持っていたソフトクリームを、わざと真代の服の上に落とした。冷たい甘いものが広がるのを見て、結愛は冷ややかに言い放つ。
「愛斗くんとは、もう別れなさいよ」

