子供食堂で紡ぐ恋の調べ〜年の差愛

買い物を終え、愛斗は真代とスーパーへ立ち寄り、子供食堂で使う食材を選んだ。レジで会計を済ませると駐車場へ向かい、車に乗り込んで、近くにある「フラワーショップ杉本」へと向かった。
子供食堂の窓辺を明るく飾る花を選んでいたとき、花屋が水やりのホースを誤ってこちらへ向けてしまった。
愛斗は反射的に真代の前に立ちふさがり、両腕で彼女を抱きしめた。勢いよく飛んできた水は、愛斗の頭と肩にたっぷりとかかった。
「っ、すみません! 大丈夫ですか!」
花屋が慌ててホースを止め、謝罪しながらタオルを取りに裏へ走っていく。真代はバッグから手持ちのタオルを取り出し、愛斗の濡れた髪や顔をそっと拭いてくれた。愛斗は照れくさそうにうつむきながらも、真代が手を握り、真っ直ぐ見つめてくれるのを感じて、その視線に応えるように彼女を見つめ返した。
そのとき、花屋がタオルを持って戻ってきた。愛斗は慌てて真代から離れ、タオルを受け取って店内へ入った。
「すみません、ワイシャツが濡れてしまったのですが……」
「ドライヤーで乾かしますので、少々お待ちください」
愛斗がシャツを脱いで乾かしてもらっていると、真代が隣から柔らかく声をかけた。
「愛斗くん、私のせいで濡れちゃってごめんね」
「いえ、大丈夫です。真代さんは濡れませんでしたか?」
「うん、あなたが守ってくれたから、全然平気よ」
服が乾くのを待ち、無事に着替えてから花を選び直し、会計を済ませた。
その足で子供食堂へ向かい、用意した食材で料理を作り、子供たちと一緒に食事を楽しんだ。二時間ほどして子供たちが帰ったあと、結愛だけが残ってスマートフォンを見ていた。
「あのさ、スマホ見てるくらいなら、帰ってくれよ」
「今から手伝うよ」
結愛が食器に手を伸ばそうとすると、愛斗はそれを奪い取るように手に取った。
「いいから、帰れよ」
愛斗は結愛を促し、無理やり店から追い出した。結愛が去っていくのを確認し、扉に鍵をかけると、台所に戻って残りの洗い物を済ませた。
ひと息ついたところで、愛斗が真代を見て言った。
「あの……よかったら、連絡先を交換しませんか?」
「え、別にいいけど」
「ありがとうございます! QRコードを出してもらえますか?」
「うん、いいよ」

真代がスマホを操作してQRコードを表示すると、愛斗は彼女の顔を見てにやにやと笑みを浮かべながら読み取り、連絡先を交換した。それから愛斗は真代を家まで送り届け、自宅に戻ってからは、早速真代とLINEでやり取りを楽しんだ。
――翌日。
真代は麻倉未稀、石井明美、そして角田ひろと共に、歌のリハーサルのためレッスンスタジオへ向かった。
「真代ちゃん、昨日花屋さんで、男の人とぎゅっと抱きついてたでしょ」
突然明美が声をかけると、真代は驚いて目を見開いた。
「え、見てたの?」
「うん。話しかけようかと思ったんだけど、邪魔したら悪いかなって思って、やめちゃったの」
「花屋さんが水巻いていて愛斗くんが守ってくれたの最近綺麗だねとよく言ってくれるし手に握られたりしてくれてるよ」
「もしかして付き合ってるの?」
「付き合ってないよでも愛斗くんといると胸が苦しいの
ドキドキするの」
「恋だね告白したら」
「年離れ好きだよ」
「年なんて関係ないよ」
「そうだよねありがとう」
真代は話をしてからライブのリハーサルをした。
ライブのリハーサルをしてから真代は帰宅。
帰宅してから家に帰り愛斗の写真をみた。