イケメンすぎる、君が好き。

適当に相槌を打ちながらも、目は葵に釘付けだ。

後輩らしい一年生が少し緊張した顔で葵に話しかけていた。

試合前だからだろう。

肩に力が入っているのが、観客席からでも分かる。

葵はその子の前にしゃがみ込み、目線を合わせて何かを話していた。

後輩は最初こそ固い表情だったけれど、少しずつ笑顔になっていき――

最後は。

「はい!」

元気よく返事をして、コートへ駆けていった。

「..........かっこいいなぁ」

自然と口から漏れた。

その言葉に、颯汰は静かに頷く。

「うん。」

「ほんと、根っからの王子だよねぇ」

「……。」

本当に、その通りだ。

ただ顔がいいからじゃない。

運動神経がいいからでもない。

誰かを安心させることができる人だから。