「あぁ、もう!」
「え、葵鈴なにしてんの?」
「ちょ、お姉ちゃん!盗み聞きしないでよ!」
私が叫んだ瞬間に部屋の前を通りかかったらしいお姉ちゃんが。
こんなの聞かれて恥ずかしくないわけがない。
現にお姉ちゃんはついにおかしくなったか、的な目でこっち見てるし。
「いや盗み聞きも何もないって。大声出してたら聞こえるに決まってるでしょ?」
「それはそうなんだけど!普通そっとしておいてあげようとか思わない?」
「思わない思わない。妹に遠慮する意味がわからん」
なんて姉だ……。妹に対する態度が酷すぎる。
私の姉、朝日 茉実。
こんな姉だけど、私と違って彼氏もいる。
そりゃあ、家での私に対するガサツな態度は学校ではマシらしいし、顔もよければモテるでしょうよ!
「で、どした。お姉様に言ったごらん?」
「そんな態度で言われても相談する気は起きないよ……」
「えー、そう?おもしろそうな予感したんだけどな」
「おもしろくないって」
「ま、何にせよ後悔しないようにがんば〜」
しゃべるだけしゃべって満足したのか、部屋を出て行ったお姉ちゃん。
嵐のような姉だよほんと。
まあ、なんか気は抜けたけど、絶対になんか勘違いしてるよ……。
「後悔しないように、ねえ……」
後悔するのかはわかんないけど、やってみないと分からないよね。
頑張ってみようかな。



