昼休みは長いようで短い。
お弁当食べてたら、それで3分の2は終わっちゃうもん。
だから───
「まーり、葵鈴。返事してくださーい」
「──あっ、咲希ちゃんどうしたの?」
「どうしたもこうしたもないんですけど!!」
話があったら早めに話しておかないといけないわけだけど、これはもしかしてご立腹なやつ……?
待って思い出して私。何かやらかしてないのか。
気づかないうちになんか言っちゃってたとか?
「ぼーっとしすぎじゃないかって話!葵鈴、夢見てるみたいな顔してるよ」
「今日は授業中は寝なかったと思うんだけどな」
「それは比喩だよ!」
あーなるほど、比喩ね。
……夢見てるみたいなってどういうこと。
それだけぼーっとしてたって酷くない?
「もしかしてなんだけど〜、好きな人できた?」
「え、あ……好きな人!?」
「驚きすぎ〜。で、どうなの?その顔は恋する乙女の顔なの!?」
す、好きな人って……。ないないない、名前も知らないし2回しか会ったことない人を好きになってるわけない。
第一に、私に好きな人が現れたら大事件だよ。
私は未だかつて、そんな人がいたことないんだから……。
「葵鈴さ、どうせ私には好きな人なんかできないって思ってるでしょ」
「っ、なんで?」
「女の勘ってやつかな!──まあそれは冗談で、ほんとの理由はなんか悩んでそうな顔してることだよ」



