星降る夜のスピカ


ある日マネージャに言われた。


「駿悟さ、ちょっとアイドルから離れた生活してみないか」

「何でっすか」

「勿論、アイドル活動は続けてもらうよ。お前はメンバー内でも人気だからな。だけど、お前の瞳には光が宿ってない。俺だって、お前の過去のことは知ってる。…だからこそ、少しだけプライベートは普通の生活もしてみないか」


断るのもめんどくさい。

よく分からないが、何故俺の家に歳変わらないくらいの女子がいるんだよ。


「同棲しろっていうんすか」

「口は堅い子だから安心しろ」

「そういう問題じゃない…」

「じゃ、お2人仲良くー」


おい…。

その子は、俺と同じような瞳をしていた。

光が無くて、何にも希望が無いような。


「俺のこと知ってんの?」

「星宮、駿悟」

「ああ…知ってんのね」

「私は蒼井星七」

「よろしく」

「…よろしく」


ひとつもにこりとしない。

でもそれが良かった。

毎日キャーキャー言われてる俺にとって、新鮮な気がした。