次の日、初音を見送り、とりあえず3日分の食事を用意して、私は車を走らせた。
10時間ほどの道のり。
いつもなら、新幹線で広島に帰るのだが、今回は、どうしてもそんな気にはなれなかった。
ひとりの時間が欲しかった。
それに、運転に集中していれば気が紛れる。
そんな思いもあった。
昨日の夜遅く、広島に住む母に連絡した。
よしの事を伝えると、母は
「ほうね。はよ帰ってきんさい。」
それだけ言った母。
「初音ちゃんは?どうするん?」
「学校があるしね、初音にはよしの事は言っとらんけん」
「ほうね。久しぶりに初音ちゃんに会いたかったが、しょーがないね。気をつけんさんいよ」
多くを語らない、多くを聞いてこない【母】という存在がとてもありがたかった。
私は、少しだけ車の窓を開けた。
広島の匂いが近付いてくる。
昔からずっと吸っとる懐かしい匂いが。
夜遅くに実家に着いた。
「ただいまー」
家の扉を開けると、母の匂いがした。
安心出来る匂い。
「おかえりー。長旅じゃったねー。お腹空いたじゃろ?」
そう言いながら、優しい笑顔で出迎えてくれた。
「うん、空いた」
私は、少し笑いながら答えた。
リビングに行くと、実家の匂いが懐かしい匂いがした。
家の中の空気を鼻から目一杯吸った。
その途端、昨日からずっと緊張していた、張り詰めていた糸が切れた。
その場に膝から崩れ落ち、まるで子どもに戻ったように泣きじゃくった。
母は、何も言わず私を抱きしめてくれた。
母の温かさに私は涙が止まらなかった。
久しぶりに食べたお好み焼きは、味が分からなかった。
泣きすぎて、涙の味しかしなかった。
10時間ほどの道のり。
いつもなら、新幹線で広島に帰るのだが、今回は、どうしてもそんな気にはなれなかった。
ひとりの時間が欲しかった。
それに、運転に集中していれば気が紛れる。
そんな思いもあった。
昨日の夜遅く、広島に住む母に連絡した。
よしの事を伝えると、母は
「ほうね。はよ帰ってきんさい。」
それだけ言った母。
「初音ちゃんは?どうするん?」
「学校があるしね、初音にはよしの事は言っとらんけん」
「ほうね。久しぶりに初音ちゃんに会いたかったが、しょーがないね。気をつけんさんいよ」
多くを語らない、多くを聞いてこない【母】という存在がとてもありがたかった。
私は、少しだけ車の窓を開けた。
広島の匂いが近付いてくる。
昔からずっと吸っとる懐かしい匂いが。
夜遅くに実家に着いた。
「ただいまー」
家の扉を開けると、母の匂いがした。
安心出来る匂い。
「おかえりー。長旅じゃったねー。お腹空いたじゃろ?」
そう言いながら、優しい笑顔で出迎えてくれた。
「うん、空いた」
私は、少し笑いながら答えた。
リビングに行くと、実家の匂いが懐かしい匂いがした。
家の中の空気を鼻から目一杯吸った。
その途端、昨日からずっと緊張していた、張り詰めていた糸が切れた。
その場に膝から崩れ落ち、まるで子どもに戻ったように泣きじゃくった。
母は、何も言わず私を抱きしめてくれた。
母の温かさに私は涙が止まらなかった。
久しぶりに食べたお好み焼きは、味が分からなかった。
泣きすぎて、涙の味しかしなかった。
