「まなー!はよ起きんさい!未紗ちゃんが迎えに来とるよー!」
いつもと同じ、お母さんの声で目が覚める。
「んー⋯寒いじゃーん⋯」
眠たい目を擦りながら、リビングに降りると未紗がうちで朝ごはんを食べよった。
「まな、おはよー。」
「うーん、おはよ。」
もはや、未紗がうちで朝ごはん食べるのはいつもの事じゃけ、何とも思わん。
お母さんが、うちの茶碗にご飯をよそいながら、
「あんたねー、毎朝毎朝、未紗ちゃんが迎えに来るまで寝取ってから⋯たまには、あんたが未紗ちゃんの事迎えに行きんさいや。」
これも、毎朝の小言。
半分寝ぼけながら、温かいお味噌汁を口に含む。
飲み込むと、温かいお汁が身体の中を通っていくのが分かる。
少しずつ目が覚めて、朝ごはんをかきこんで、顔を洗って、着替えて、髪を整える。
メイク道具を鞄に突っ込んで
「未紗ー!行くよー!」
お母さんが作ってくれたミルクティーを飲んでいる未紗に声をかけると
「は!?ちょい待ってや!おばちゃん、ご飯ありがとう!ごちそうさまでした!」
慌てて未紗がミルクティーを飲み干して、鞄を持つ。
「行ってきまーす」

「寒ーっ、最近、寒くなってきたけ、朝起きるんがしんどいー、学校行くのもしんどいー」
駅まで歩きながら文句を言っていると
「あんた、いつでもしんどいじゃん!」
と笑ってツッコんでくる未紗。
「間違いない」
と大笑いしていた。
「朝からうるさいのう。」
「お前ら、もうちょい静かにかわいく歩けんのん?」
「まな!未紗!おはよう!」
「おはよう。」
いつもの仲間がいつものように合流する。
私、山田愛美と、私のお世話係の佐藤未紗。
そして、ちょこまかちょこまかと、私達の周りを忙しくちょろつくのは、安藤麻美。私達3人は、同じ女子校に通ってる高校1年生。
そして、少し強面な川上秀樹。毒舌インテリ優等生な中谷大翔。そして、後ろからみんなを優しく見守りながら微笑んで挨拶してくれたのは、グループ1のしっかり者、一ノ瀬智樹。
この3人は、同じ高校に通っている。
いや、3人ではなく4人⋯
なのに、1人足りない⋯ということは⋯
「よし、また寝坊?」
「あいつは、ずっと寝坊じゃ」
「まな、あんた人の事言えんじゃろ?」
そんな会話をしていると⋯
「おーい!置いていくなや!」
自転車を全力で漕いで手を振る男子高校生。
カレが最後の1人。
ひで、ひろ、ともと同じ高校に通っている赤井嘉紀。