あざ恋王子は近すぎる。

「なーんだ……! 私、てっきり蓮が大病でも隠してるのかと思って、本気で心配したんだからね!」


私がポカポカと蓮の胸を叩くと、蓮は


「ごめんって」
と言いながら、私の両手を優しく包み込んだ。


「でも、陽菜。俺、まだ諦めてないからね」


蓮の低い声が、至近距離で鼓膜を揺らす。


「今はまだ、俺の立場のせいで『付き合おう』ってちゃんと言えないけど。……学校の奴らにも、画面の向こうのファンにも、陽菜のことは絶対に渡さない」



蓮は私の手を自分の胸元に引き寄せ、じっと真っ直ぐな瞳で見つめてきた。






「俺がもっともっと大きくなって、誰も文句が言えないくらいの俳優になったら……その時は、俺の奥さんになってね?」