あざ恋王子は近すぎる。

それは、これまでの幼なじみの境界線を、完全に踏み越えていった。


一度離れた蓮の唇が、今度は私の顎を細い指先で優しく上に向かせ、さらに深く、激しく重ねられる。

何度も、何度も、一週間分の寂しさを埋めるように、貪るようなキスが続いた。





「……はぁ、陽菜……っ」




ようやく唇が離れたとき、お互いの吐息が静かな教室に荒く響いた。
蓮の顔は真っ赤に染まっていて、だけどその瞳は、もう二度と私を離さないという強い覚悟に満ちていた。


「もう、絶対に離さないから。スキャンダルになっても、仕事全部失ってもいい。陽菜がいない世界なんて、俺には意味がない」



あざとい王子の顔は、もうどこにもない。