あざ恋王子は近すぎる。

「別の世界なんかじゃないだろ。今ここにいるのは、あいつじゃなくてお前なんだから」


瀬尾くんの真っ直ぐな言葉が、胸にすっと染み込んでいく。


「寂しいなら、俺が話し相手になってやるよ。一ノ瀬の代わりにはなれないけどさ」

「瀬尾くん……」


その優しさが純粋に嬉しくて、私は久しぶりに少しだけ笑うことができた。


その日の夜。
久しぶりに、蓮から短いメッセージが届いた。




『明日、久しぶりに朝から学校行けそう。一緒にいこ』




いつもなら飛び上がるほど嬉しいはずの言葉。なのに、私の胸の中は、なぜか複雑なモヤモヤで満たされていた。