冷徹なエリート社長はセフレな私を一途に愛して孕ませたい

 しばらくすると、彼が声をかけてきた。

「そういえば、体は痛くないか?」

 先ほどまでは鈍い痛みが続いていたが、時間が経ったからか、意外と痛くないことに気付いた。

「さっきは痛かったけど、今はそこまでないです」

 彼が彼女に優しい口づけを施してくる。

「なら良かった」

 優しく微笑まれると、なんだか胸がキュンとなった。
 その時。
 ポツリ。
 
「……他の男に渡すのも(しゃく)だな」

「え?」

 彼の声が小さくて聞こえなかった。

「なあ、せっかくだから、もう一回やりなおしだ」

「やりなおし?」

「俺に入られて気持ち良さそうだったろう?」

「き、気持ちっ良……」

 美桜は頬を真っ赤にした。

「良い子ちゃんで育てられてそうだし、初めてなら感想なんか言えないか」

 そうして、恭司が美桜の唇を奪ってくる。
 優しい口づけを施されると、酔いも相まってか、夢見心地になってくる。
 彼が少しだけ態勢を整える。
 甘美な疼きが全身を駆け抜けていく。

「……せっかくだ。初めてなら良い思い出をくれてやる」

 そうして、彼が彼女の唇を奪ってくる。
 深い口づけをされると、先程の行為を思い出す。
 なんだか雄々しくて激しかった気がする。
 とはいえ――穏やかな激しさとでもいうべきだろうか?
 恭司が美桜の表情を見ながら、優しくしてくれていたのが――美桜の体をすごく労わりながら、行為をおこなってくれているのが伝わってきていた。

「ほら、俺の背中に掴まっておけよ」

「はい」

 ふわふわと夢見心地のまま、彼の首に彼女は腕を回した。
 すると、再び口づけられる。
 先ほどのキスも深いと思ったのに、今度は舌も絡んできて、頭の中がふわふわしてきた。

「まだだ。ここからが本番だ」

「え?」

 美桜の前髪をかきあげると、彼女の額に口づけを落とした。
 そうして――劣情を宿した眼差しを向けてくる。

「忘れられない夜にしてやるから」

「あっ……」

 二人の吐息と交わる音と――発情した猫のような声が、室内を支配していく。

 その晩、美桜は恭司に熱に浮かされたかのように身体を委ね続けたのだった。