冷徹なエリート社長はセフレな私を一途に愛して孕ませたい


 
 美桜は恭司に処女を捧げたのだけれど……。
 すぐに彼が離れてしまった。
 どうしたのか気になって、まだ身体の上に覆いかぶさっている彼に問いかける。

「あれ? もう終わったんですか?」

 美桜の反応を見るなり、恭司がハアっとこれ見よがしに溜息を吐いてくる。
 彼が黒髪をかきあげた。

「お前……どうして処女だって言わなかった?」

「それは……その……」

「そこまで抵抗してこないし、慣れてないって言い方してきたから、一人か二人ぐらいは経験してるって踏んでたってのに」

 少しだけ恭司の様子が剣呑な雰囲気を帯びる。

(もしかして、処女で面倒だと思われたかも?)

 後腐れない女性ばかり相手にしていると話していたし、海外で手軽に遊べる女性としては相応しくなかったかもしれない。
 恭司の反応が怖くてドキドキしていた美桜だったが……。

「まあ俺も途中までしちまったし、止めるぐらいなら、俺が処女もらってやった方がマシだなって……思ってだな。ああ、くそっ、加減が分からないが、もう少し優しくしてやれたってのに」

 少しだけ後悔した雰囲気だ。
 なんだか生々しい話をされると恥ずかしい。

「ああ、悪い。あんたを責めてるわけじゃないんだ。あんたのドジを揶揄ったりできないって反省したところだ」

「反省されたんですか?」

「そうだ。俺は割とステレオタイプの人間なんだよ。誰かを騙したりする趣味はないし……責任はちゃんととらないといけないと思ってはいて……しかし、こんな女がまだいるもんなんだな……幹部の連中に色々言われていたが、ちょうど良いタイミングだと考えるべきか?」

 恭司が途中から一人でぶつぶつと問答を繰り広げはじめてしまった。

(さっきからどうしたんだろう? やっぱり変わった人だな、恭司さん)