「もう、言い訳なんていらないよ。……だって私、佐藤くんから全部聞いちゃったもん。
冬弥くんが、私のこと1年の時からずっと好きだったって」
咲夏は涙の跡が残る顔に、これまでにないほど、世界で一番可愛い笑顔を弾けさせた。
お母さんから貰ったブレスレットは無くしてしまったけれど、神様は本当に、世界で一番素敵な人の元へと自分を導いてくれた気がした。
「………あいつ、余計なこと言いすぎ」
冬弥はしばらく顔を覆って照れていたが、すぐに覚悟を決めたように真っ直ぐな瞳になり、今度は咲夏の手を、あの階段のときよりも優しく、恋人繋ぎでぎゅっと握り直した。
「安達さん。いや違うな……
俺っ、……今までずっと、咲夏の事が好きだった!
これからはずっと、俺の隣にいてほしい。
――付き合ってください。」
「――…はいっ。
私も、冬弥くんのことが、世界で一番大好きです…っ!」
夜空に次々と咲いては消えていく、きらきらとした大輪の火花。
地味な過去を乗り越え、努力の末に最高の自分を掴み取った安達咲夏の一途な恋の奇跡は――、
この真夏の夜、誰よりも眩しい特等席で、どこまでも甘く、熱く、永遠のハッピーエンドを迎えた。



