書道家の俺と、大好きなキミ。〜絵ありバージョン〜

2限目の物理の授業が終わって、いつも通りみんなが私の周りに集まって来てくれる。
何でみんな私のところに来てくれるんだろう……? でも、みんなと話せるから嬉しい……!
そう感じてにこにこしていた時に、私と仲良しの華街梓(はなまちあずさ)ちゃんも寄って来てくれる。
「茉莉ってさぁ、いつも、かわいくて純粋な笑顔するよねぇ。がち天使だわ〜」
梓ちゃんが言っている言葉に首を(かし)げる。かわいい? 天使……? 私には到底似合わない言葉だな……はは……。
渇いた笑みが溢れた時、みんなは梓ちゃんに同意するように、深く頷(うなず)いていた。
何でみんな梓ちゃんの言葉に頷いてるんだろう……?
みんなの行動に考え込んでいる時に、教室のドアの方で、昔聞いたことのある、震えた声が聞こえた。
「ま、まりちゃ……あの……っ」
理央の……声が、聞こえた。何で、理央が、ここにいるんだろ……。今日はずっと疑問ばっかだ……っ。
「……ーー理央?」
びっくりして理央を呼ぶと、理央も驚いたように目を見開いた。
「茉莉ちゃん……‼︎ 俺、ずっと……‼︎」
何か言っている梓ちゃんとみんなをよそに、すぐに自分の席を立って、私は理央のもとへ駆け寄った。
「……えっ、ちょ、茉莉……!」「天堂さん……⁉︎ どこ行くの?」「もうちょっと話そうよ!」
理央の前に立って、前よりも高くなった顔を見つめながら笑顔で私は口を開いた。
「びっくりした! またかっこよくなったね……! 久しぶりっ、理央!」
「……っ!」
何故か理央は、私の言葉を聞くと、耳まで真っ赤になった。
あれ……風邪でも引いちゃった……? 大丈夫かな……。
私は首を傾げながらも、理央に会いたかったよ、という意味を込めた笑顔を浮かべると同時に口を開いた。
「ごめんね、この学校にいることもクラスもわかってたんだけど……もしかしたら忘れてるかもって思って声をかけづらくて……」
「忘れるわけないよ……、だって俺、茉莉ちゃんのことす……ーー」