碧くんの好きが溢れてる 〜私は貴方の体が目当てなんですけど〜

 なんだか碧くんの好きが伝わってくる。私でいいのかな。碧くんなら女子、放っておかない程、好かれているのに。ちびっ子で劣等感の塊の私でいいのかな?
碧くんが、いきなり私を高い高いして、体を持ち上げた。

「何考えてるの?他の奴のこと、考えるなよ。俺だけを見ろよ」

碧くんが下に見える。私は笑ってしまった。こんなに体格差があるのに、碧くんを見下ろしているのが不思議な感じだ。それに嫉妬している?付き合って5分も経ってないのに。嬉しい。

「ちゃんと碧くん見てるよ」

碧くんは赤くなって、私を下ろすと抱きしめた。なんだか筋肉質の体は、父に抱かれているような安心感があった。この体、好きだな。

碧くんが私の家の前まで送ってくれた。名残惜しいような気がして、お互い離れづらくなる。碧くんが私に言う。

「あのさぁ、アリスとディズニー行きたいんだけど」
「行く!」
「じゃぁさぁ、不思議の国のアリスのコスプレして欲しいんだけど」
「いいよ」

私が答えると碧くんは喜んでいた。そして私を抱えてクルクル回す。

「碧くん、目がまわるよ。おろして」
「ごめん、嬉しすぎて調子に乗った」

私は声を出して笑った。ゆっくり降ろしてくれたけど、今度は私が抱きついてしまった。碧くんがまた、ぎゅっと抱きしめてくれる。その顔を見ると、優しい微笑が綻んでいた。



それから、家に帰ると碧くんのことで頭がいっぱいになった。お試し期間なのに、もう夢中になりつつある。こんなんで私、大丈夫かな。

碧くんがすぐに飽きてしまわないだろうか。初めて付き合うのに上手く彼女できるのだろうか。いろいろ考えたら寝不足になる。


 そして、毎日部活が終わるまで、私は読書しながら、自分の教室で待つ日々が続く。碧くんが迎えに来てくれるのが嬉しくて、手を繋いで帰る。

爽やかな碧くんだが、時々エッチな面が垣間見える。すぐに私を抱きしめる。電車の中では頬にキスする。体を擦り寄せてくる。

私は腕を触るし、抱きしめられたときに硬い胸板を手のひらで触る。恍惚のひととき。きっと私が触りたがるから、碧くんもお返しとばかりに触って、スキンシップしているのかも。

本当は私の方が、すごくエッチなのかも。結果的に碧くんの体を持て遊んでいるのかもしれない。体が好きだから。