なんと重いボール。私は後ろに倒れて立ち上がることができない。それに顔が熱を持ってジンジンするし、その上、目が開かない。助けて!
凛の声がする。
「アリス、大丈夫?」
「大丈夫じゃない」
「ごめん。俺が保健室で連れて行く」男子の声がした。
聞き覚えのある声がする。体がほわっと浮き上がる。見えていないから、感覚で抱き上げられたことが分かるけど、誰だ。
これって漫画に出てくるシチュエーションじゃないの。お姫様抱っこだ。お姫様抱っこできる人ってすごい筋肉だと思う。
だって父が私を抱っこしたときに言っていた。
「アリスはもう高校生だなんて早いなぁ。もう抱っこさせてくれなくなるな。でも今日は抱っこするぞー。お姫様抱っこな、筋肉がないと重たくて、プルプルと腕が震えてくる。だから筋肉がある男なら本当のお姫様みたいに抱っこしてくれるぞ。パパみたいにな」
お姫様は憧れるな。それだけ大事にしてくれている人と巡り逢えるといいな。って考えている場合じゃない。私は誰に運ばれているの?
「着いたぞ。すみません…先生いないのか」
保健室に来たが、誰もいないようだ。私はゆっくり降ろされて、椅子に座った。ボールが当たった衝撃で、目がまだ開かない。連れてきてくれた男子が優しい。
顔が見たくて恐々、薄めで目を開けてみた。結構なイケメンだった。それよりも筋肉すごい。腕太い、背が高い、髪さらさら。
彼は小さな冷蔵庫から、おでこに巻く。冷却ベルトを出して、目に当ててくれた。慣れた手つきだ。
いつも保健室を使っているのだろう。冷却されると、ひんやりして気持ちいい。
「打ち身は冷やさないとな」
「ありがとう」
「ごめんな、ミスって」
「いいよ。わざとやった訳じゃないし、避けられたら、いいんだけど。私、どんくさいから」
彼は冷却ベルトを目から離した。目を開けると近くに顔があった。ぼやけて見えるけど心配そうな顔だと分かる。
「可愛い顔が真っ赤になってる」
可愛いって言うから顔が、もっと赤くなる。きっと気を遣って言っているんだろうな。
「電車の中であったこと覚えてる?」
「えっ…」
「ほら、痴漢にあって」
彼なの?びっくりして、のけぞったら後ろに倒れていく。彼は素早く私の体を抱き、椅子だけが後ろに倒れた。片膝を立てて、跪いて私を抱きしめている。まるで王子様?
「大丈夫?」
「大丈夫じゃない」
「あ、ごめん」
何のごめん?あ、胸のボタンが空いている。だから、抱き抱えられてブラまで見えていた。彼は赤くなって、顔をそむけた。私は急いでボタンを閉めた。恥ずかしい!
「あれから痴漢は大丈夫だった。嫌な思いしてない?」
「はい、何も」
「あの後から朝練で、早朝に登校してだから、会えないから気になっていたんだ」
「その節はありがとうございます」
「礼を言われることをしてないし、当たり前のことをしただけ」
「本当に助かりました。とっても怖かったので」
私がそう言うと、彼は私を抱きしめた。
凛の声がする。
「アリス、大丈夫?」
「大丈夫じゃない」
「ごめん。俺が保健室で連れて行く」男子の声がした。
聞き覚えのある声がする。体がほわっと浮き上がる。見えていないから、感覚で抱き上げられたことが分かるけど、誰だ。
これって漫画に出てくるシチュエーションじゃないの。お姫様抱っこだ。お姫様抱っこできる人ってすごい筋肉だと思う。
だって父が私を抱っこしたときに言っていた。
「アリスはもう高校生だなんて早いなぁ。もう抱っこさせてくれなくなるな。でも今日は抱っこするぞー。お姫様抱っこな、筋肉がないと重たくて、プルプルと腕が震えてくる。だから筋肉がある男なら本当のお姫様みたいに抱っこしてくれるぞ。パパみたいにな」
お姫様は憧れるな。それだけ大事にしてくれている人と巡り逢えるといいな。って考えている場合じゃない。私は誰に運ばれているの?
「着いたぞ。すみません…先生いないのか」
保健室に来たが、誰もいないようだ。私はゆっくり降ろされて、椅子に座った。ボールが当たった衝撃で、目がまだ開かない。連れてきてくれた男子が優しい。
顔が見たくて恐々、薄めで目を開けてみた。結構なイケメンだった。それよりも筋肉すごい。腕太い、背が高い、髪さらさら。
彼は小さな冷蔵庫から、おでこに巻く。冷却ベルトを出して、目に当ててくれた。慣れた手つきだ。
いつも保健室を使っているのだろう。冷却されると、ひんやりして気持ちいい。
「打ち身は冷やさないとな」
「ありがとう」
「ごめんな、ミスって」
「いいよ。わざとやった訳じゃないし、避けられたら、いいんだけど。私、どんくさいから」
彼は冷却ベルトを目から離した。目を開けると近くに顔があった。ぼやけて見えるけど心配そうな顔だと分かる。
「可愛い顔が真っ赤になってる」
可愛いって言うから顔が、もっと赤くなる。きっと気を遣って言っているんだろうな。
「電車の中であったこと覚えてる?」
「えっ…」
「ほら、痴漢にあって」
彼なの?びっくりして、のけぞったら後ろに倒れていく。彼は素早く私の体を抱き、椅子だけが後ろに倒れた。片膝を立てて、跪いて私を抱きしめている。まるで王子様?
「大丈夫?」
「大丈夫じゃない」
「あ、ごめん」
何のごめん?あ、胸のボタンが空いている。だから、抱き抱えられてブラまで見えていた。彼は赤くなって、顔をそむけた。私は急いでボタンを閉めた。恥ずかしい!
「あれから痴漢は大丈夫だった。嫌な思いしてない?」
「はい、何も」
「あの後から朝練で、早朝に登校してだから、会えないから気になっていたんだ」
「その節はありがとうございます」
「礼を言われることをしてないし、当たり前のことをしただけ」
「本当に助かりました。とっても怖かったので」
私がそう言うと、彼は私を抱きしめた。



