嫌われ者、No.1目指して努力中!

そこからは怒涛の日々だった

約1ヶ月後に迫った創立記念日に向け、演劇部は新しい台本から舞台を用意

私は新しい制度の導入のミスなどを直しつつ、演劇部の人達に顔を出したりしていた。

演劇部ではただ見ていることしか出来ないけれど、その時間が最近の私のルーティンになりつつある。

「───。」

「ねぇ結音ちゃん先輩。
この衣装どう思う?」

横から現れたのは、可愛らしい衣装を身にまとった響ちゃんだった。

「可愛いっ!」

「だよねーっ!
今回のはかなり自信作なんだけど〜…」

実は響ちゃんは照明だけじゃなく、衣装やヘアアレンジ、役者も兼任しているというハードな役割だったと判明!

今回の創立記念日では照明担当は別にいるから、響ちゃんは役者になったんだよね。

「なんか足りない気がして…どう思う?」

くるっと一回転する響ちゃん

すると淡い色味のスカートがふわっ…と舞って、リアルお姫様 のようだった。

足りないもの…

あ。

私は机の上にある物を見て、ピンと来た

「このお花、ちょっと借りるね。」

私は机の上に置いてあったドライフラワーを手に取り、ドレスの胸元にピンで差し込む

「わぁっ…!」

「どう…かな?」

「え!めちゃくちゃいい!
結音ちゃん先輩神っ!」

ギュッと抱きつく響ちゃんに癒されながら、今回の創立記念日の事を思い返す

今回の演劇部のテーマは『ロミオとジュリエット』

しかもそれを15分という短い時間内で終わらせるという事になってしまった。

想像以上に応募者が集まったから、予定より短くなっちゃったんだよね…

みんなには申し訳ないことをしたけれど、この時間内でも全校生徒を圧巻させるには足りるはず。

「…絶対、見てもらおうね」

「…!
もちろん。」

ニヒッ 、と明るく笑う響ちゃんは、胸元に淡く輝く花よりも可愛らしかった。