1話 コンニチハ、ご主人サマ
寒さも和らぎかけていた、ある朝。
部屋の中でスマホを握りしめる少女がいた。目を瞑りながら画面をタップ。数秒後……
「うわぁぁぁぁーー!!!!!!」と、頭を抱えて叫んだ。膝が床に吸い込まれるように、ガクッ下に落ちていった。
希望した大学に落ちてしまった。あんなに死に物狂いで机にかじりつき、徹夜までして勉強したり、何度も叔父の家に行って、勉強をしたのに…と、自分を強く責める。だが、すぐに「まぁいいか……」とベッドに倒れ込んだ。一応、滑り止めには受かっている。そう思うと少しだけ気が楽だった。
チャットに高校の仲間が、合否を聞いてきた。結果を送って、しばらく待った。数分待ったところで、返信が来た。
「れいれい!」 「頑張ったわ」
「なんもなんも」「滑り止めにさゆまstkr……!」
最後の返信、おかしくない?と、思わず笑みがこぼれた。やっぱり私の友人達は絶望を吹っ飛ばす天才だな、と思う。
春から通う大学は、学食がとても上手いらしい。パンフレットにはそう書いてある。決して受けたのは、それのためではない…と思う。恐らく。こっから頑張ればいい!そう意気込んで顔を上げた時、インターホンが鳴る。
はーい!!
と言って玄関に向かった。
「何これ?」
届いたのは、零の身長より遥かに大きい、高さ180cmのダンボール箱。配達員の方が手伝ってくれたおかげで、搬入がうまくいった。
身に覚えのない宅配物に首をかしげる。すぐさま送り主の欄を確認した。送り主の欄の、「油川 千夏」の表記に「あっ!伯父さん!」と叫ぶ。
早速、荷物の確認をする。ガムテープをカッターで切って、開く。中には発泡スチロールが敷き詰められていた。どかして中身を見る。
「よいしょ……っと、ん?人⁉」
見えてきたのは、人間と見間違うほど精巧なロボットだった。恐らく、一目ではロボットだとは、誰も分からないだろう。
「ええと…なになに?」
眠るように横たわるロボットを尻目に、同封されていた封筒を取り出し、達筆な文字が並ぶ手紙に目を通した。
(急でごめんね。受験はどうなった?受かっているといいな)
受験の結果を思い出し、胸が少し痛んだ。小さく私は、「ごめんね…」と呟いた。そのまま続きを読む。
(それで、零に頼みがあります。このロボットを執事として働かせてやって下さい。)
「執事?私の⁉」
思わぬ展開に、手紙を床に落としてしまった。こうして、理由も分からないまま始まった。ロボットとの共同生活。
油川零19歳、
何が何だか本当に分からない…。
寒さも和らぎかけていた、ある朝。
部屋の中でスマホを握りしめる少女がいた。目を瞑りながら画面をタップ。数秒後……
「うわぁぁぁぁーー!!!!!!」と、頭を抱えて叫んだ。膝が床に吸い込まれるように、ガクッ下に落ちていった。
希望した大学に落ちてしまった。あんなに死に物狂いで机にかじりつき、徹夜までして勉強したり、何度も叔父の家に行って、勉強をしたのに…と、自分を強く責める。だが、すぐに「まぁいいか……」とベッドに倒れ込んだ。一応、滑り止めには受かっている。そう思うと少しだけ気が楽だった。
チャットに高校の仲間が、合否を聞いてきた。結果を送って、しばらく待った。数分待ったところで、返信が来た。
「れいれい!」 「頑張ったわ」
「なんもなんも」「滑り止めにさゆまstkr……!」
最後の返信、おかしくない?と、思わず笑みがこぼれた。やっぱり私の友人達は絶望を吹っ飛ばす天才だな、と思う。
春から通う大学は、学食がとても上手いらしい。パンフレットにはそう書いてある。決して受けたのは、それのためではない…と思う。恐らく。こっから頑張ればいい!そう意気込んで顔を上げた時、インターホンが鳴る。
はーい!!
と言って玄関に向かった。
「何これ?」
届いたのは、零の身長より遥かに大きい、高さ180cmのダンボール箱。配達員の方が手伝ってくれたおかげで、搬入がうまくいった。
身に覚えのない宅配物に首をかしげる。すぐさま送り主の欄を確認した。送り主の欄の、「油川 千夏」の表記に「あっ!伯父さん!」と叫ぶ。
早速、荷物の確認をする。ガムテープをカッターで切って、開く。中には発泡スチロールが敷き詰められていた。どかして中身を見る。
「よいしょ……っと、ん?人⁉」
見えてきたのは、人間と見間違うほど精巧なロボットだった。恐らく、一目ではロボットだとは、誰も分からないだろう。
「ええと…なになに?」
眠るように横たわるロボットを尻目に、同封されていた封筒を取り出し、達筆な文字が並ぶ手紙に目を通した。
(急でごめんね。受験はどうなった?受かっているといいな)
受験の結果を思い出し、胸が少し痛んだ。小さく私は、「ごめんね…」と呟いた。そのまま続きを読む。
(それで、零に頼みがあります。このロボットを執事として働かせてやって下さい。)
「執事?私の⁉」
思わぬ展開に、手紙を床に落としてしまった。こうして、理由も分からないまま始まった。ロボットとの共同生活。
油川零19歳、
何が何だか本当に分からない…。
