「……みーっけ。こんな所に隠れてたんだね、うちの家出娘は」
「ちょっと陽菜ちゃん、スマホ持ってないのはずるいって! 僕たち、この格好のまま駅前のカラオケ全店舗、足で探し回ったんだからね!」
狭いカラオケルームの入り口に立っていたのは、店員さんなんかじゃない。
純白のフリルタイに身を包んだ藍里先輩と、艶やかなベルベットのジャケットを羽織った蓮先輩だった。
二人とも息を切らし、肩で息をしている。
「えっ!? 嘘、トップ3の……!?」
「生で見るとやばい、超カッコいい……っ!!」
クラスの友達がパニックを起こして悲鳴を上げる。
開けっ放しのドアの外からは、通りがかった他のお客さんたちや店員さんの「なにあれ!?」「なんでこんな所に超絶イケメンが3人も!?」というどよめきと、スマホのシャッター音が嵐のように押し寄せてきていた。
そして、騒然とするギャラリーを冷たい一瞥で黙らせ、二人の間を割るようにして最後に姿を現したのは――。


