碓氷編閻魔大王逢瀬

謎だ。空翔る時目見えた光線は何だ。エデンから星に着く時、エンジェラは何を観たのか。見た事が無い光は銀、あの神の色、閻魔大王は覚えていた。もう見えないな。何も、分からなくなるんだー。あの子は?其処には白髪美しい碓氷がいた。愛したいけど、壊したくは無い、触れないー、其れは磁場が変えてあった。
 今日死んだ女の子を見ていた閻魔大王は、知らぬ碓氷を観て、唯愛を求めていた。思う。碓氷を。あの男は、多分他の男を観ている。其れで、更に苦しみと頭が走り、泣くと熱くなり全てを愛す定めと弱さに、逆行の渦が走った。
 
 碓氷編閻魔大王逢瀬

 氷華は昔、紅音空と言う女の子と出逢った。
 ミタマが無く、印業があり、刻まれて男五人に殺された可愛い女の子がいた。その子を殺した事があった前生、其れは百年の昔、と或る神との逢瀬に始まる。名を碓氷、男、二十歳、白髪の神だ。その目は蒼く澄んでいた。その背丈は百メートル、所謂偉大神だ。
 両腕が擦り減り、足も削れ、後は命だけとなった彼は空を駆け天を創り死んだ。想えば最早カケラに迄なり壊れて消えて、地獄の阿のみとなった。観たらもういない、苦しいのは、自分だけー?其れでもいた。消えない。
 壊れ過ぎた。存在はたった一度愛した事で生じた後悔だ。観たら、分かった。いずれ分からなくなりますか。綺麗な光景何て地獄には無かったのにそう目見えてもう、神は透けていて綺麗に降り翳した偉大神の御は、もう滅びる印形と似ていた。其れも描いた。
 もう、終わる頃言われた。碓氷には、一つだけエデンについて決めて貰いたい。閻魔大王が切れ端に語りかけた。おかしいな、嘘かな、違う。
 君は本当に美しい男だよー!
 小さな羽がある花がある。飛んでいる。ふと語るは。
 冥府王は、閻魔大王だ。碓氷は其れを言う神だ。ミタマが無く、美し過ぎる為に言われる。ミタマがあるのは劣勢だからか、怖ろしい事、多分殺しはしていなそうだ。
 ふうん。閻魔大王は、時折それを聴いていた。褒美に血を吸わせ、目を睨ませていた。黒い目は何処迄も黒く、苦しさを全て知っているに違い無かった。花は存分に吸い込むと、弾けて散った。愛は限度を有する。要らないんだよ。パッ。花びらも羽も掻き遣られジュー、もう、二度と見ない。ふと見上げた閻魔大王の瞳は蒼い色をしていた。
 空が生まれ、大地が踏み締められる。始まりのヒトそう閻魔大王、其の神は太陽如く唯一神、碓氷はまた弾けて両手を走らせていた。
 碓氷は其れを絵に描く神だ。地獄の最中で殺されながら、閻魔大王は其れを観ては笑って、君は王の様だと、儚く溢していた。
 ミタマは劣勢だと地獄には送られて閻魔大王の妾とならそうだ。そして殺され、また衆生となって生じる輪の中に存ずる。苦しく、瞳はそう深くー、別名全てのヒト、閻魔大王となる。実際は違う、どの世界より偉大な其のミタマ最高神閻魔大王で或る。知らないで死ぬといけない。絶対に、閻魔大王の事は、忘れてはいけないー。碓氷は、其れを描いては泣き、一つのエデンを夢に見る。碓氷は、閻、閻と泣いて時折、待って待ってと言い、抱いて抱いてと言い、応、応と溢し、神のかんばぜを晒し、弾けて、閻魔大王の階!そう、言ったというー。
氷華は、いずれ紅音空と出逢い、碓氷に泣き殺しされた事を思い出す。其のミタマは澄んだ氷、覚め遣り消える其の定めは閻魔大王の愛慕、もう、戻れなくしてあげる。泣いて其の涙顔は怖ろしく美貌、誰もが、触れられないから、過去は用意されて未来は分かりづらくされて、死ぬ時一緒にいたいが為に引き離されるんだよー!黒い瞳、何も見えない、蒼い瞳、綺麗な風に揺らぐ髪、見えない?じゃあ、何にでもなってあげる。愛して、殺して、永遠に地獄に閉じ込めてあげる。
 君は僕の一番の妾でね、そう、閻魔大王は、美しい世界しか見えない目を持っていた。存ずるヒト達が何故か苦しんで見えた物で、全てを理知とし、見える様にした。戻れなくなった。其れで是そ、僕だ。碓氷は、もういない。また時を越えよう。碓氷と初めて巡り逢おう。そして、また涙が溢れるだろう。
 氷華は碓氷の前生だ。彼は一番気に入っていて、美しかったそうだ。