あんなに顔を真っ赤にしてパニックになった千瀬くんの姿を見るのは、初めてだった。
昨日の放課後、彼に言われるがまま調香室を飛び出した私は、一晩中、自分の手首に残った彼の指先の感触と、耳元で響いた熱い吐息を思い出して、一睡もできなかった。
(……待って、本当にどっちの心音だったの?)
朝の教室。
いつものように大人しく席に座りながらも、私の頭の中は昨日のことで完全にパンクしていた。
ガラガラと前方のドアが開き、白シャツのボタンをいつもより多めにきっちりと閉めた千瀬くんが教室に入ってくる。
学校中の女子が色めき立つ中、私はナメられたくない一心で、いつものように少しだけ強気に彼の方を睨みつけた。
けれど、千瀬くんは私と目が合う直前、あからさまにビクッと肩を跳ね上げて、フイッと明後日の方を向いてしまった。
「……っ」
昨日の放課後、彼に言われるがまま調香室を飛び出した私は、一晩中、自分の手首に残った彼の指先の感触と、耳元で響いた熱い吐息を思い出して、一睡もできなかった。
(……待って、本当にどっちの心音だったの?)
朝の教室。
いつものように大人しく席に座りながらも、私の頭の中は昨日のことで完全にパンクしていた。
ガラガラと前方のドアが開き、白シャツのボタンをいつもより多めにきっちりと閉めた千瀬くんが教室に入ってくる。
学校中の女子が色めき立つ中、私はナメられたくない一心で、いつものように少しだけ強気に彼の方を睨みつけた。
けれど、千瀬くんは私と目が合う直前、あからさまにビクッと肩を跳ね上げて、フイッと明後日の方を向いてしまった。
「……っ」

